つ な ぐ 《 與真司郎 》

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『…なに？』

與「もしかして彼氏おるん？」

『え、いないけど』








私がそう言うと、ほっとため息をついた。

それは何に対してのため息…？




真司郎は私のことどう思ってるの…？






もう期待やら不安やらで私の頭の中は混乱していた。








與「なあ、今日泊めてや」

『は…!?』

與「ええやん、べつに」

『…えっと、』

與「別に何もしないから、な？」

『ん、まあいいよ…』








あっさりOKしちゃったけど…いいのか？

もしかして真司郎は彼女いないのかな？




もういい、真司郎はもう友達なんだ。関係ない。



必死に自分に言い聞かせたけど





やっぱり真司郎と付き合ってたときのことを思い出してしまう。私、もしかして…


いやだ。ちがうって思いたい…。







與「何ひとりで百面相してんの、」

『え、し…してないし』

與「すごい顔しとったでー(笑)」

『うるさい！』

與「きゃーこわい」







なんでそんなたまにオネエになるんだこのひとは。


でもなんか、懐かしいなこの感じ。





やっぱり真司郎はこうでなきゃ。




この時一瞬だけど、真司郎の隣はわたしがいいって思った。

だってずっとみてきたから。





でも人生ってそんな簡単にはいかないもんだ。








『お風呂入ってくるね、』

與「おん。俺ちょっと寝るから上がったら起こしてや、」

『わかった』







やっぱり真司郎つかれてる。



アメリカに行った理由はなに？

彼女いるの？

私のことどう思ってる…？





知りたいことはたくさんあるのに

怖くて聞けない。




聞いちゃいけないことばかりな気がして。






きづいたことは




私、真司郎のこと全然知らないや。



付き合ってたのに。






私はお風呂をちゃちゃっと上がった。


ソファで真司郎の寝ている姿に見惚れてしまって、起こすのなんてすっかり忘れてしまった。








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( やっぱり好きなのかも…？なんて、ね。 )








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