冨岡義勇の妹が……【冨岡義勇】【鬼滅の刃】

壱 ページ2

義「行ってくる…｣





『うん！行ってらっしゃい！お兄ちゃん！！




任務頑張ってね！』ﾆｺｯ





義「あぁ…」




笑顔で言うAに義勇は短く返事をするとAの頭を優しく撫でた。


Aは一瞬目を見開いたが、またすぐに笑顔に戻り義勇の大きな背中を見ながら手を振った。



『さてと…



さっさと掃除しよっ！』



義勇を見送ったあと、Aは家の掃除を始めた。



義勇とAは一緒に暮らしており、家の事は全てAがやっている。



『まずはお兄ちゃんの部屋から！』



Aは足早に義勇の部屋に行き、掃除を始めようとしたが……。



『！？……かっ、刀忘れてる！！！』



そう。義勇は家に刀を忘れて任務に行ってしまったのである。



『(まだそう遠くには行ってないはず！！)』



ｻﾞｯ!



Aは刀を持ち、急いで義勇の元へ走っていった。



『はぁっ……あっ！…お兄ちゃんー！！！』



しばらくすると義勇の姿が見えた。Aは全速力で走り、義勇のいる方へ向かった。



『おわっ、！？』ｶﾞｯ



義「！？」



Aは全速力で走ったせいか、地面にあった石につまずきバランスを崩した。義勇は急いでAに駆け寄り体を支えた。



『あぁっ…ごめんお兄ちゃん…はぁ』



義「いや、構わないが……



どうしたんだ？」



義勇は頭の上に「？」をつけながらAに聞いた。



『はぁ、これっ……刀！、、忘れて行ったでしょ……』




義勇は自分の腰を見て刀がないのに気が付き、はっ！とした。



義「すまない……わざわざありがとうな」




義勇はまたAの頭を撫でた。



『うん！これがなきゃ人々を守れないでしょ！！』



ドヤっとした顔のAを見て義勇ﾌｯと笑った。



義「そうだな…」




『そうだよ！じゃっ！任務頑張ってね！！』ﾆｺｯ




Aのこの満面の笑みに義勇は心を撃ち抜かれた。




義「(今日も一日頑張れそうだ)」




義勇は任務へ行き、Aは家へ戻った。




『さぁ！！掃除掃除！！！』



Aはせっせと除をし始めた





あの笑顔が最後の笑顔だった事は誰も想像出来ないだろう。

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