喜びは呆れと共に ページ6
御用を聞くと以前兄上が眠っている間に考えていた話での進行具合を聞かせて欲しいとの事だった
それならと外にある立礼式用の茶席へ案内する
渋る兄上に「お茶を点てるので道具を」と頼みとりあえず追いやって2人を座らせた
「Aも宇治も、元気そうだね」
「お陰様で、ジョシュア様も元気そうでなによりです」
「…2人は…というより、3人はお知り合いなんですか?」
2人でニコニコと挨拶をしていると彩矢様に聞かれる
ジョシュア様がこの方はと、目で訴えてきたので微笑んだ
「えぇ、私達抹茶の国と紅茶の国はよく交流するのですよ、トロイメアの姫君」
紹介よりも此方の方が早いと考えた、結果としては良かったらしくふむと頷くジョシュア様とそうなんだと微笑む彩矢様
私は少し嬉しくなった、他のことを話そうとした時に兄上が道具一式を持って帰ってくる
「…ジョシュア、お前に俺の妹の点てた茶を飲ませるのは実に不愉快だが有難く思…あだっ!?」
「……いい加減にしてくださいまし、同じ芳茗の者として、もっと言えば妹として恥ずかしゅうございます」
言い終わる前に指をさして文句を言う兄上の後頭部を思いっきり叩く
目で「それ以上いうとどうなるか分かるよね」と言えば大人しく彩矢様の隣_ジョシュア様の反対側に座った
…折角再会出来て嬉しかったのにと喜びと呆れが混ざったまま私は3人分の抹茶を点てた
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作者名:月夜 | 作成日時:2020年2月8日 20時