天才トラパーと穴掘り小僧の差ってすごくね??() ページ29
『…なんで喜八郎が知ってんの??』
「あぁ…昨日、尾浜先輩と食堂で話してたのがたまたま近くにいた僕が聞いてたんですよぉ。」
相変わらずの無表情で淡々としながら話す喜八郎に思わず眉間に皺を寄せた。き、聞いてた…?たまたま?人の失恋談を??
『…趣味悪ッッ!!!!』
「失礼ですねぇ、僕だって聞くつもりはなかったけど耳に入って来たんですよ。なんか尾浜先輩荒ぶってて面白かったですね」
さり気無く勘右衛門をdisりながら自分についた土をパンパン、と振り払う喜八郎。一応あいつも先輩なんだけどなぁ…、
『はぁー……なぁお前後輩だろ…?傷ついた先輩を慰めろよ』
「そんな事わざわざ僕がしなくたって、他に後輩なんて腐るほどいるでしょ」
『なんかお前冷たくね??』
穴からピョイッ、と軽々と出てきて穴の前でしゃがみ込んでいる私の隣に座った喜八郎。何をするでもなくただ胡座をかいてぼーっと穴を見つめている。
ほんとマイペースだよなぁ、こいつ。
『喜八郎は好きな人とかいないの』
「いませんよ」
『はーん、お気楽でいいね。結構失恋って立ち直るの大変なんだぞ』
「菅野先輩ずっと引きずりそうですもんね」
『うっせ』
頭を叩こうとすると屈んで避けられた。チッ()
「…まぁ、色々頑張ってくださいねぇ。僕は応援してます」
『応援するやつの態度じゃないんだなぁ』
「なんですかそれ。………それとも
そんな男忘れて、僕にしちゃいます?」
『え』
突然ズイッ、と顔を近づけられて目を細められる。
か、顔良ッッッ…………??!!!!!(パニック)
近い近い近い、近いよ喜八郎くん???!!!(パニック)
「………………………。
じょーだんですよ。 …滝夜叉丸達に怒られちゃう ボソッ」
『……え?何が?』
「なんでもないでーす」
喜八郎はパッと顔を離すとまた喜八郎は踏鋤を握り直して、
のそり、と立ち上がった。
「まぁ、菅野先輩
『……喜八郎…?それってどういう…』
「さぁて、次はどこに掘りに行こうかな〜、 菅野先輩さよなら」
『え、ちょ、待っ………
行っちゃった』
ほんとにあいつはマイペース過ぎるよなぁ…
…よく意味深なこと言うし
『……まぁ、もういいか…次はどこ行こうかな』
けれどすぐに頭を切り替えて、私もその場を立ち去った。
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スイちゃんのご友人です! - 更新待機 面白かったです三c⌒っ.ω.)っ シューッ (2023年2月6日 12時) (レス) @page40 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - てか作者さん!! 愛され最高✨ 天才です!! 友達と今日遊んでその時にこれオススメしてハマってましたwww これからも無理の無い範囲で頑張ってください (2022年3月12日 19時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
杏。(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです〜!続き頑張りますね!! (2022年3月12日 13時) (レス) id: fabe2279e9 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 今回も最高です!!✨ 続きまってますね (2022年3月12日 12時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
杏。(プロフ) - あいさん» うわぁぁあ初コメありがとうございます!!!そう言って頂けて嬉しいです…!!夢主ちゃんがずっと不憫…いつか報われるといいですね(笑) (2022年3月4日 19時) (レス) @page40 id: fabe2279e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏。 | 作成日時:2021年8月17日 12時