【rkrn】フラれたらなんかモテ期きた。

委員長の行方はあえて聞かない() ページ27

『あ、作兵衛。そういえば同じ方向音痴の三之助は？』

「あぁ、あいつは今日委員会で………」



ガサッ！！！


「富松作兵衛ッ！！！！」

「『！！？』」



しばらく3人で駄弁っていると突然近くの茂みから焦りたおしたような声が聞こえ、(主に作兵衛が)驚いたようにそっちに目を向けると

すごい形相の滝夜叉丸と二年の時友四郎兵衛、一年の皆本金吾が目を回しながら茂みから顔を出していた。全員ボロボロである。


『あれ、体育委員…？？』
「っえ！？菅野先輩！菅野先輩もいらっしゃったんですね…！？(しまったぁああこんなボロボロのだらしが無い格好先輩に見られたくなかったぁああぁっっ！！！)」
『滝夜叉丸、さっきぶり。作兵衛になんか用でもあんの？』


何故か青ざめた顔をしている滝夜叉丸にそう聞くと「ハッ…！！そ、そうだ！！！」と我に返ったような反応をして作兵衛のもとに掛けてきた。

滝夜叉丸は未だポカンとしている作兵衛の手を取ってガバッッと頭を下げて叫んだ。


「頼む！！富松っ！！！一緒に三之助を探してくれ！！！！」

「……ハァアッ！？！三之助！？
嫌ですよ、なんで委員会中まで俺が面倒見なきゃいけねぇんですか！！！」

「今日もまた裏裏山までマラソン中に三之助がどこかに行ってしまって…！私だってこんなになるまで探したさ！でも他に頼れる奴はお前しかいないんだ！！頼む富松ッ！！」


ひぃー……あの滝夜叉丸が後輩に頭を下げるなんて、、

作兵衛は本気で嫌がってるのか滝夜叉丸にブンブンと首を振っている。ああ…ほんとに苦労人だな、二人とも(遠い目)


「〜〜〜ッッあーもうわかりましたよ…！！左門！！！お前は長屋に戻ってろ！！」

「えぇ！？僕！！？なんでだよ！？」

「また俺が三之助を探してる最中にお前が迷子になったら面倒だろ！！！」

「えぇぇ…僕まだ菅野先輩と……」

「はぁーやぁーく！！！！」


左門は不満そうに私にくっつくが作兵衛に急かされて渋々といったように私から離れて立ち上がる。

『あはは……まぁ頑張れよ、3人とも』

「はい！！それではまたっ！作兵衛、ついてきてくれ！！」
「はい……っ！」
「菅野先輩、またなんだなぁ〜………」
「菅野先輩、さよなら……」


もうグッタリとして滝夜叉丸に抱えられてる四郎兵衛と金吾が小さく手を振ってきて私も苦笑いしながら手を振る。


『…左門、3年長屋まで送ろうか』

「えっいいんですか！？ありがとうございます！」

『うん、手繋いでこう。』


.

枕と穴掘り小僧と困惑(？)→←変な勘違い

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す