詩人は恋詩が書けない (アヴィケブロン) ページ5
万の言葉を用いてもきっと君にこの気持ちはこれっぽっちも伝わらないんだろう。
どうしたものか。
「アヴィケブロン、何かあった?良かったら相談に乗るよ!」
“だって友達だからね”
いつか放たれた言葉が僕を締め付けるんだ。
それを言ったのは僕だったか君だったか。
今ではどちらでもいいけれどその言葉が枷になって、ただでさえ伝えきれない気持ちを君に相談してもいいものか。
考えがまとまらなければ決断すらできない僕は一体何者なのだろう。
全てを言葉にしようとしなくったって、きっとただ、君が好きで好きで仕方なくて、それは君の好きとは違うだろうという事。しかもそれが言葉にできない程のものだという事。このたった二つを伝えるだけでいいのだと思う。
けれどそれを伝えて受け入れて貰えない事が怖くて、それでも伝わってほしいという欲張りな気持ちが僕を引っ張りあいっこしている。
そのせいで今日も悩んでいるわけだけれどこれを君に伝えるのはやっぱりかっこ悪くて、だから今日も僕は嘘をつくんだ。
「ああ、この素材はどんなゴーレムが作れるのか考えていたんだ。マスターはどう思う?」
たった一つの共通点 (エミヤオルタ)→←たとえそれが呪いでも ※微ネタバレ (エジソン)
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作者名:キーモン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nawa34562/
作成日時:2017年6月18日 21時