気まぐれの愛情(リッパー)(シリアス) ページ8
銀色に怪しく光るソレは 見慣れないもので、霧と一緒に自分の身体にまとわりついていて、嫌悪感を抱いてしまう。
「逃げ場があるなんて、考えてます?」
普段と違う仮面の彼は、いつにも増して狂気に満ちている。
身体にまとわりついている彼の変形している左手から逃れようと必死に藻掻くが、なんの意味もなしていない。
私が動けば動くほど リッパーのドロドロとした左手はまとわりついて、彼は此方の様子を見て楽しんでいるようだ。
「っ、リッパーどうしたの、なんか変だよ」
「折角の新しい衣装に新しい腕なんですよ。そりゃあ楽しませてもらうでしょう?」
「なんで、私なの」
「貴方が一番好みでしてね。私の趣味なのであまり気にしないでください。さて、何をしましょうか?」
片方の手で私の服のボタンに手をかけるリッパーは、クツクツと愉快そうに笑っていた。
ソレにまた、嫌悪感。
「ねぇ、こんなの、おかしいっやめー…」
拒絶の言葉は、最後まで言わせてもらえなかった。
口元にはリッパーの左手が覆うように被さっている。
呼吸をするのもやっとで 苦しさに藻掻く私を他所に、彼は耳元で囁いた。
「大丈夫。大人しくしていれば痛い思いはさせませんよ」
逃げ場がないこの状況にいる以上 この一言はあまりにも強烈で、私は力なく頷くことしか出来なかった。
「いい子ですね」
そっと口元から離れていく左手。
彼の上機嫌な声が不気味に響いていた。
気まぐれの愛情
(最高の気分ですよ)
天文学的な確率で(占い師)(甘)→←悲しさはいらない(写真家)(悲)
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刹那 - 面白かったです!もし宜しかったら曲芸師のを読んでみたいです!よろしくお願いします (2019年9月21日 3時) (レス) id: 546156cbf5 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - リクエスト失礼します…!宜しければオフェンス君のが読みたいです…>< (2019年9月14日 15時) (レス) id: a15a9a8ce2 (このIDを非表示/違反報告)
ニラ - はじめまして!いつも楽しみに見させてもらっています!リクエストでイライとノートンの劇甘を見てみたいです...! (2019年8月29日 23時) (レス) id: 1e970fa705 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - ほわいとさん» 読んで下さりありがとうございます!ロビー君に対しての個人的な願望を文字に起こしたものですが、キュンときていただけたようで良かったです!こちらこそありがとうございます! (2019年8月25日 1時) (レス) id: ec6a05673d (このIDを非表示/違反報告)
ほわいと - 新作読みました…!かわいすぎてもうニヤけが止まらなかったです!子供らしくもありつつ男らしくもあるロビーくんにキュンときました笑ありがとうございました! (2019年8月25日 1時) (レス) id: 2392930ced (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あき | 作成日時:2019年2月12日 23時