32話 ページ32
狗巻side
Aの出発はあまりにも早かった。
昨日2人で話したあと、海外行きの返事をした。
そしたら今日の夕方には出発。
Aを一日でも早く高専から離したいのが見え見え。
『それじゃあ、行ってきます。』
高専前に伊地知さんが車で迎えに来ていた。
Aの目は、泣き過ぎて少し腫れていた。
「おう、元気でな。風邪ひくなよ。」
『真希お母さんじゃん、ありがと。』
「Aさん無理だけはしないでね。」
『乙骨くんも里香ちゃんの解呪頑張ってね。』
「帰ったら帰国パーティーしようぜ！」
『わぁ！楽しみにしてるね！』
「絶対半年で帰らせるから。僕に任せて、任務中もAの不利になるようなことさせないから。」
『ありがとうございます、頼りにしてます。』
あぁ、行ってしまう。
Aはみんなと笑顔で別れてる。
…笑顔でいないと。
悲しい顔したら、Aが行きにくくなる。
『…棘くん。』
「…！」
『行ってくるね！』
笑顔でピースするA。
手が震えてた。
強がってるのバレバレ。
感情隠すの下手だなA。
「高菜！」
同じく笑顔で、ピースした。
笑って送り出さないと。
「一之瀬さん、そろそろ。」と伊地知さんに言われ、車に乗り込むA。
そのまま別れを惜しむ時間もなく、Aを乗せた車は高専を出て行った。
「…棘、頑張ったな。」
パンダが頭を撫でてくる。
真希と憂太もそれに続いて背中をさすってきた。
「きっとAさん、安心して行けたと思うよ。」
「もういいぞ、我慢すんな。」
同級生にそう言われて、初めて涙が流れた。
「こ、んぶ…高菜…おかかぁ…！」
「うんうん、偉かった偉かった。」
Aの前では決して泣き顔を見せなかった。
一番辛いのはAだから。
ちゃんと笑えてたかな。
ちゃんと隠せてたかな。
でも、この言葉だけは言えなかった。
言いたくなかった。
Aの決心が鈍るから。
Aの覚悟を踏み躙るから。
ほんとは言いたかったよ。
「いかないで」って。
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金糖の少女_✴️ - うわぁわかるわ、小学生でキスとかどんだけマセてんだよ。俺なんか半年間何もしなかったぞ？！キスもなにも手すら繋いだことないし！！その上今同クラだし！！席隣！地獄ぞ？！小学生最後の冬、3年間両片思いで冷めたころに告られたんぞ？！んで今は中1や！夢主ずッる！ (12月19日 14時) (
レス) @page26 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - うんわかる。小学生で彼氏おるとか勝ち組かよ。しかも両想いでよ。転んだ拍子でキスって普通に痛いでしょ。だって口でごっつんこしてるんでしょ?絶対痛いでしょ。唇絶対切れてるでしょ。なんなん?こっちなんてまだ中学生なのに彼氏おらんねんけど!!!←非リアの叫び (2021年5月11日 22時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーひ(プロフ) - 月枝さん» 狗巻先輩いいですよね〜、続編のほうもよろしくお願いします！ (2021年4月3日 22時) (レス) id: 9771f05641 (このIDを非表示/違反報告)
月枝 - 私ヤバいぐらいの狗巻オシなので毎日見て、感動してます！ (2021年4月3日 21時) (レス) id: 6661f718d2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーひ(プロフ) - ルナさん» え、泣いてくれたんですか私の文章で！？いやぁ、なんか嬉しいですね。自分でもなんか展開はやくね？とか思ってたんですがいざ感想いただくと舞い上がります（笑）これからもう少し丁寧に書こうかな…何はともあれ感想ありがとうございます！ (2021年4月3日 0時) (レス) id: bc5812d8ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーひ | 作成日時：2021年3月20日 20時
