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もっと確かめ合う、2人。 ページ17

sideA




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『キスしてくれる？』


近距離で見つめ合っても
なかなかしてくれない翔に不安になって

自分からねだるような事をして。


ちょっとだけ触れるキスを、翔がくれた。


翔の腕の中にすっぽり入って
暖かい安心感の中でするキスは
すごく心地よくて。



唇が離れてから
私の反応を待っているのか

翔は、私の肩を抱いたまま
視線を逸らして。


戸惑うような表情と
まだ赤いほっぺたを見たら



すごく反省してるし、
後悔もしてるんだろうなって伝わってきて。


胸が苦しくなった。



「.....翔？」


呼んだら視線が戻ってきて
また近距離で視線が重なる。



「.....もう一回.....して？」



今度は私の方から手を伸ばして
翔の首に手をかけて


さっきより長く、唇を重ねて。
離れたと思ったら
翔の抱き寄せる力が強くなって。

また、唇が触れ合って。


離れてはくっついて
何度も、何度もそれをくれる翔が、すごく愛おしくて。


翔の腕に、必死でしがみついて
唇を重ね合わせた。



チュ....と音を立てて離れた翔が
苦しいくらいに私を抱き寄せて。



「.....好きだ。A。
マジで、お前しかいないから。」




急に耳元で静かに呟くから
びっくりしたのと嬉しいのと
なんだか感情がぐちゃぐちゃになって。

涙が溢れてくる。



「.....もう絶対に傷つけないから。
ちゃんと守るから。
だから、俺のそばにいて欲しい。」



ギューって抱きしめられてるからなのか
普段は言わない言葉を翔から聞いたからなのか


息ができないくらいに苦しくなって。


でも、嬉しくて嬉しくて
舞い上がりそうな気持ちもあって。




「.....うん。翔のそばにいるよ。
私も、翔しかいないから。」


翔の腕の中で、そう言ったら
抱きしめる力を緩めた翔が


私の髪を、サラリと梳いて


とても優しい、キスをくれた。




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