4 ページ5
sideA
.
.
クリスマスソングを聴くと
なぜか、その時の思い出が浮かんでくるの。
だからね、今回のカズの曲聴いたら
妙に鮮明に思い出しちゃった.....
カズの頭を撫でながら話していたら
心地好さそうに目をつぶっていたから
寝ちゃったのかな.....って
おでこに手を当てて、そっと覗き込んだら
「.....起きてるよ.....」
おでこに当てた手を握り返して
「.....あのショートケーキ....結局どうしたの？」
パチリと目を開けたカズと視線が重なった。
「.....え？」
私は『ケーキを買った』としか言ってないのに
『ショートケーキ』って言ったカズに
「.....お母さんと....食べた....」
聞かれるがままに答えたら
「食いたかったなー....駅前のケーキ屋のだろ？
お前....好きだったもんな。」
フッと笑ったカズが、ゆっくりと起き上がって
「.....でっかいイチゴ、乗ったヤツな(笑)」
って言って、私の隣に座りなおした。
「.....っなんで....？」
だって私は、カズの姿を遠目に見ただけだったのに。
「.....俺もさ、偶然目に入ったんだよ。
家の近くだったし、通りかかってくんねぇかな....って。」
「.....うそ....」
「嘘じゃねぇわ(笑)
だから見えたんだよ。駅前のケーキ屋の箱持ってんの.....
誰と食うんだよって、気が気じゃなかったけど、カズくんのために買っててくれたんですね〜♪」
浮かれたように話したカズは、
コーヒー、まだ残ってたな。って、リビングテーブルの方に歩いて行った。
その後ろ姿が
耳まで真っ赤.....
「.....カズ.....」
とっさにカズの後を追いかけて、その背中に抱きついた。
「.....カズ。私....カズのこと...ずっと好きだったの....こんな....大人になってからじゃなくて
もっと早くに伝えてたら.....」
もっと早くに....幸せになってたかもしれない。
って、最近何度も思うの。
「それは、困るんじゃない？(笑)」
静かに言ったカズが、ゆっくり振り向いて
私をそっと抱きしめた。
「.....もっと早くに伝えてたら....
コイツには巡り会えなかったかも......」
カズが、そっと手を添えたお腹が
ピクンと動いて
「.....ほら....ね。」
って笑ったカズが、おでこに一つ
優しいキスをくれた。
.
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 252人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
遥(プロフ) - まゆみさん» ありがとうございます( ´ ▽ ` )ﾉ数多くの作品の中から見つけていただけて、とっても嬉しいです＼(^o^)／またいつでも遊びにいらして下さいね〜！ (2014年11月19日 21時) (
レス) id: b1143a17b3 (このIDを非表示/違反報告)
まゆみ - はじめまして！潤くんの小説を検索して遥さんの作品見つけてハマりました^_^大野くんカップルのその後が気になります。更新楽しみにしてます。 (2014年11月19日 13時) (レス) id: d3a5616971 (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - アイさん» Jみたいな彼氏っ！ビバ青春っ！( ´ ▽ ` )ﾉ若いってステキっ！そんな彼氏ができたら、遥に報告せよっ(´･Д･)」（笑）ハルランマンのヤキモチJくん、遥のお気に入りですよ〜( ´ ▽ ` )ﾉ (2014年11月2日 23時) (レス) id: b1143a17b3 (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - はーい(^O^)/頑張ってきます！ハッピーエンド楽しみ(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) 受験合格したら、潤くんみたいな人と出会えると信じて！笑 実は遥さんのお話で一番好きなのはハルランマンの嵐だったり。←いきなり (2014年10月31日 23時) (レス) id: 3519b456f9 (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - アイさん» 遥はハッピーエンドしか書けませーん( ´ ▽ ` )ﾉだから安心して勉強したまえ受験生！←おせっかいw (2014年10月30日 22時) (レス) id: b1143a17b3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：遥
| 作成日時：2014年10月23日 0時
