「文スト」俺には貴方さえいれば…「男主」「中/原/中/也」

またきっと明日がくる.20 ページ20

　
　
　
「なかはらさんのおばかなかはらさんのおばかなかはらさんのおばかなかはらさんのおばか……」



「洗い物しながら人の悪口かよ…」



「あんなの要と隠れんぼした以来だ…………」



なんやかんや無事に(俺の精神は無事じゃない)お風呂タイムを終わらせた俺は洗い物の続きに勤しんでいた…


と、口からポロッと出たのは要の名前…



「おい………」



「………?何ですか?なかはらさん。」



「要って誰だ。」



振り向くと、何故か少し怒気を含んだような顔で俺を見てくるなかはらさん…
怒っている理由がわからないので、とりあえず俺は普通に答える。




「少し前に死んじまった俺の唯一無二だった親友っス。」



「……死んだのか?」



「………死にました。自分から命を絶って……
アイツは…最後の最後まで笑って…「ありがとう」って…死にました。」



人が死ぬ瞬間を初めて見ました…




「あの時…俺は一緒に死んでやれませんでした…
ずっと一緒だと…思ってたんです…そして、あの瞬間に…俺は支えを失くしました。」



「…その要って、どんな奴だったんだ?」




「そうですね…
オロオロしてて、気弱で、よくいじめられて………だから、いつも俺が傍に居ました
でも…誰よりも強かったんです…アイツの心は誰よりも強かった……」




「今も……悲しいか?」



「そりゃ、まぁ…悲しいですけど…
でも、乗り越えなきゃと思ったんです。
平気じゃなくていい。ただ、もうアイツは居ないって言う事実を正面から受け止めるって、決めました。」



と、最後の皿を拭いて俺はなかはらさんに向けて笑った。



「それに、もう寂しくないです!
なかはらさんがいるし…それに……」



「………なんだよ」



「いつも…要と離れるのが怖かったんです。
また明日。そう言う日がいつか来なくなるかもしれない…
でも、なかはらさんならそんな不安は必要ないですから!」




　





　





　





　





だってなかはらさんは家族ですもん!!

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