[文スト]貴方に俺は必要ですか?「男主」[中/原/中/也]

素晴らしく最低なこの世界.8 ページ8

　
　
　
いや…
そんな事より、親父が起きる前にバイト行かないと…


これ以上傷が増えたらまたクビになるかも…
まぁ、どうせ長続きしないだろうけど……



と、今までクビになってきたバイトを思い浮かべた…
ある所は、不良との喧嘩を知られ
またとある所では親父の虐待を悟られ、面倒を抱えたくなくないと…


普通そうだよな…
こんな俺………



でも…なかはらさんは……



「……おはよーございまーす。」


「はい、おはよー……
って、君…その怪我どうしたの?」

店の裏口からはいり、挨拶をするとこっちを見た店長に怪我を問われた…


「転けてガラスに突っ込んじゃって…
腕で庇ったんですが、一応問題なく動くので大丈夫っす。」


「その顔は?」


「昨日、親に頼まれて、夜中に夜食買いに行ったら、酔っ払ったオッサンに殴られとゃいました。
ははっすげー災難っした。」


「そう……気の毒に…
とりあえず、その顔じゃホールはね…
今日は厨房で皿洗いしといて。」


「すんません。」


きっと、勘づいてる…
みんな、そうだった…
深く追求はしない…

関わりたくないから。


みんなそうだ。
自分から面倒なんて抱えたくない…


もうすぐこのバイトも……





分かりきった未来に希望なんてない

素晴らしく最低なこの世界.9→←素晴らしく最低なこの世界.7

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す