[文スト]貴方に俺は必要ですか?「男主」[中/原/中/也]

素晴らしく最低なこの世界37 ページ37

　
　
　
「やっぱ怪我して来やがったな…」


「すみません………」


今日、殴られたばかりの頬をなかはらさんに撫でられた…
謝ると、今度は頭を撫でられた……


「謝んな……つーか、お前……
この一ヶ月、何してた……
俺はあん時、近い内に戻ってこいっついたよな
?」


「………すいません………」


「はぁ……で?
どうやって家から出てきたんだよ。」


「俺が帰ったら………母さんが…帰ってて……
父さんは……俺に…逃げろって………
だから……俺………」


言い終わる前に、なかはらさんは俺のことを抱きしめてくれた…


「わかった……もういい……………
今は…お前が帰ってきたからな……」


家に帰って治療してやる。
そう言うと、なかはらさんは俺の手を握って、歩きだした……


やっぱり……


「やっぱりなかはらさんの手は温かいですね…
俺、大好きです…」


「………うるせー」




……きっと、俺の依存癖は治らない。
でも、それでもいいのかも知れない。

俺はきっと……
いや、既になかはらさんに依存してる……

もしかしたら要の時以上かもしれない。


もし、そうなら多分……
俺はなんと為てでもなかはらさんを離さなくなる…



「なかはらさん……!」


「あ?如何した。」


「………ありがとうございます…!」



どうかこの手を離さないで下さい…………なんて、とても言えないけど。



俺が手離さなければいいだけだ。






たとえ、死んだとしても。

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