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20話 ページ21

彼が一つ話し終えたところで、
私は、空気を変えるために外の景色を眺めながら
考え、言う。
 
「私は、あなたが期待しているような者ではありません。
少し、誇張されています。私はまだ未熟者です。
先におっしゃったように力を貸すなど到底できるはずがありません。
申し訳ありませんが他の方で・・・。」

私が断ろうとしてみたが、彼の目は真剣だった。

「いいえ、あなたは自身を過小評価しすぎている。
あなたは優秀な方です。そして、優しい。
俺は、あなたのそういった面を尊敬します。」

随分、持ち上げてくる人だと思う。
そして、必死さがあるような気がする。
やんわり断るのは難しそうだ。
それに、彼の本当の目的が気になる。

「そうですか。そう言ってもらえるのは嬉しいです。
・・・もしも。私のような者に期待をしてくれるのなら・・・
私の力が欲しいなら・・・
あなたのことを教えてはくれませんか。」

半ば賭けに出たような感じになったしまったが、
彼の考えていることをわかるには、必要だ。
さて、彼は何と答えるでしょうか。


続く

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作者名:アスカ | 作成日時:2017年8月15日 23時

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