明日も君に花を贈るよ ページ36
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「…可愛いな」
『うん、可愛い…』
結局、猫ちゃんを飼うことにした。
飼わなくていいって言う私に、俺たちの子供ってことで飼うぞって私より乗り気になっていて。
次の日に宏光が大荷物で私の家に来たときは、流石にちょっと引いた。お迎えまでまだ2週間あったのに、一式揃えて家に来るんだもん。はしゃぎすぎ。
猫ちゃんは真っ白で、お尻の方に黒い丸の模様が入っている。可愛らしいけど、男の子。
『名前どうする？』
「俺決めてるんだよね」
『なに？』
「トラ！トラさん」
『…それ宏光の映画じゃん。それにこの子、全然トラ猫じゃない！』
「え〜ダメ？」
『ダメ！』
その後2時間も話し合って、結局"トラ"になった。虎みたいな逞しく育って欲しい！なんて押し切られたけど、結局トラさんに引っ張られている。
でも宏光が嬉しそうだから、まあいっか、なんて。
トラが来てから宏光は、ほとんど毎日私の家に来るようになった。最初はアレルギーが出るから苦しそうだったけど、いつの間にか病院で貰った薬を飲んで頑張っていた。
1ヶ月も経てば、宏光はほとんどアレルギーが出なくなった。最近はトラさん〜ただいまー！って家に入ってくる。激愛っぷりがすごい。
『おかえり宏光』
「ただいまA」
なんてない日々だけど、充実してると思う。
いつか分からない結婚なんて、考えなくなった。
不安は拭い切れてないけど、悩む必要もない。
こんなに幸せなんだもん。
だから宏光がこっち来て、話ある、なんて真面目に言うから驚いた。
…まさか、別れ話？
野菜を切る手が震える。
改まって話すことなんて、今更。
怯えながらリビングに向かうと、
宏光はソファに座っていた。
私も少し間を空けて、座る。
なに？って聞いても、黙り込んでいる。
…私何かしちゃったかな。
トラのことばっかりで、宏光と時間取れてなかった？
でもそんなこと言ったら、宏光だってトラばっかりじゃない。
…だめだ、思い当たる節がない。
「A、」
『…うん』
「あげる」
ソファの横から取り出したのは、赤い花束。
『…お花』
「俺さ、ずっとAに何をしてやれるか考えてた。結婚はすぐに出来ないし、仕事面で支えることも出来ない。何も出来ねーじゃん、俺って」
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ちび - でもいつかね。幸せになって欲しいですわ⚪︎♡ (2023年2月16日 15時) (
レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
ちび - めっちゃ良かったです、永遠なんて無いだから時間を大切にしようと思うんです、アイドルだって1人の人間ですもんね。何もしてやれないし、なヤキモキしてるミツめっちゃ可愛い買ったです。今はね、もう少しアイドルでいて欲しいな思いますね。。 (2023年2月16日 15時) (レス) @page39 id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナシ | 作成日時：2022年1月25日 23時
