笑ってて欲しいから ページ33
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宏光は数十分で来てくれて、2人に挨拶した。迷惑かけてすみません、これからも宜しく頼みますって。
帰りの車は音楽が流れてるだけだった。
私が謝らないといけないのに、頭の中がぐちゃぐちゃで今更何を言えばいいのか分からない。…卑怯だ。
宏光は私を家の前まで着くと、車置いたらAの家行くからって私を降ろした。
リビングには私と宏光の食べかけのご飯が置いてあって、もう冷めきってる。
ただ美味しく食べて、他愛もない話をして…それでいいのに、未来に不安を抱いて、勝手に溺れて。
…やっぱり、はやく、宏光に謝らないと。
もしかしたら愛想尽くして、もう家に来るつもりはないかもしれない。
居ても立っても居られなくなって、玄関に向かう。
はやく、はやく、謝らなきゃ。
靴を履いて、ドアノブに手をかけた瞬間、押してもないのに開くドア。
バランスを崩して倒れかけた私を、目の前に居た宏光が支えてくれた。
「え…A？また逃げ出そうと、」
『ちがう！ちがうの！はやく謝らないと、』
「A？」
『いやだ、宏光ごめんね、私が悪かったの、ごめん』
「ちょっと落ち着け」
『どこも行かないで、お願い』
「A、落ち着いて。1回家に入ろう、な？」
ポタポタ落ちる涙達。
こういう時に泣くのも卑怯だ。それでも溢れ出る涙は止まらない。
宏光は泣きじゃくる私を支えながら部屋の中に入る。2人でソファに腰をかけ、宏光が私の背中を摩ってくれる。
何度もしゃくりあげてしまい、上手く呼吸ができない。
「大丈夫、居なくならないよ俺」
『…あいそ、つくしてな、い？』
「こんなんで尽くさねーよ」
控えめに笑う宏光。だから大丈夫だよ、ってまた優しく背中を摩ってくれる。
数分経ってだいぶ落ち着いた私に、宏光はお水を持ってきてくれた。迷惑かけてばかりで、肝心の謝ることが出来てない。
『…ひろみ、つ』
「ん？落ち着いた？」
『…ん』
「よかった」
『あのね…あの、ね、』
「A、猫飼おうよ」
『…やだ、』
「…やだ？」
『わたし、…自分のことしか考えてなかった、の』
麦ちゃん達に怒られて気付いた。…気づけて良かったと思う。
「そんな事ねーよ、俺だって自分の事しか」
『そんなこと、ない！宏光は、会う時間が無くなること、まで考えて…』
「…あーはは、覚えてんのか」
『なのに私は…自分のことばっかり、』
また涙が出そうになる。
しゃくりあげるような呼吸がまだ続く。
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ちび - でもいつかね。幸せになって欲しいですわ⚪︎♡ (2023年2月16日 15時) (
レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
ちび - めっちゃ良かったです、永遠なんて無いだから時間を大切にしようと思うんです、アイドルだって1人の人間ですもんね。何もしてやれないし、なヤキモキしてるミツめっちゃ可愛い買ったです。今はね、もう少しアイドルでいて欲しいな思いますね。。 (2023年2月16日 15時) (レス) @page39 id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナシ | 作成日時：2022年1月25日 23時
