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少し歩いて貝殻を拾って。
寒くない?って私の事心配してくれて。
寒くないよ?って言うと、ほんとかよって意地悪そうに笑う。
私が砂の上をうまく歩けないと、変な歩き方だって馬鹿にしながら強く手を握ってくれる。
2人でこのままどこか消えちゃう?なんて宏光が言うから、それもいいかもねって返すと嬉しそうに微笑む。
絶対なんてない将来に不安を覚えながら、
高く分厚い壁を私達はちゃんと乗り越えようとしている。
『ね、宏光』
「んー?」
『宏光は気にしてるけどさ、』
「……」
『私結構2人で家で過ごすの好きだよ』
2人で靴を脱いで、足だけ海の中。
『宏光が美味しいなってご飯食べてくれたり、
寝起きでボサボサだったり、
疲れたってうたた寝するのも、全部私だけじゃん』
「…結婚とか、ほら」
『…まあいつか、ね』
砂が波に攫われていく。
『待てるよ、宏光となら』
「…そっか、ごめんな」
『ありがとう、でしょ』
「ああ、ありがとうA」
立場が男女逆転してるけど、
宏光って臆病だからさ。
私が強く居るよ。
そりゃあ結婚して子供も欲しいけど、
別に今は宏光居るなら何でもいいよ。
私今、酔ってるからね。
それに大人だから、ね。
「帰るか」
『……』
「A?」
たまにこうやって海とか来てさ。
2人でぼーっとしようよ。
それだけで私、結構幸せだと思うよ。
だからね、
『このまま海の中に消えても素敵だよね』
「ははっ、そうだな」
いつか、ちゃんと、
麦ちゃんと豆田くんに紹介させてね。
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ちび - でもいつかね。幸せになって欲しいですわ⚪︎♡ (2023年2月16日 15時) (レス) id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
ちび - めっちゃ良かったです、永遠なんて無いだから時間を大切にしようと思うんです、アイドルだって1人の人間ですもんね。何もしてやれないし、なヤキモキしてるミツめっちゃ可愛い買ったです。今はね、もう少しアイドルでいて欲しいな思いますね。。 (2023年2月16日 15時) (レス) @page39 id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナナシ | 作成日時:2022年1月25日 23時