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「横尾さんに聞いてお粥作ったんだけど、食う？」
『…食べたい』
「ん、じゃあその前に髪乾かそう。な？」
ソファの下に2人で腰をかける。
『面倒だから乾かさない』
「お前なあ…そんな事してるから風邪引くんだろ」
『……』
「今日は俺が乾かしてやるから、ちゃんとこれから毎日乾かせよ？」
『…ん』
洗面所にドライヤーあるよな？と、取りに行った宏光。毎日乾かしに来てよ、とか。言えない。
「ほら、特別だぞ」
『…ありがとう』
「素直だこと」
私の後ろのソファに座った宏光は、ドライヤーを付けた。
ブォーという音と共に、頭を優しくとかされる。熱だから、お風呂上がりだから、きっと顔が熱いのはそれらのせい。
10分くらいして音が消えた。危ない、ここで寝るところだった。
「ふふ、眠そう」
『…ちょっとね』
「お粥は明日にでも食って、今日は寝た方がいいな。ほら、寝室行くぞ」
手を引っ張って私を連れてく。足から伝わる床の冷たさが、気持ちいい。
「ほら、入って」
『…ひろみつは？』
「適当に帰るよ」
『…そう』
帰らないでってここで言える子って、勇気が凄いんだな…言えないや。
ベッドに入ると、薬飲んだ？と聞かれた。鈴木くんが買ってくれたやつすぐ飲んだ、と言えば、そっか、と言った。
「寝れそう？」
『…ん』
「あ、冷えピタ貼らねーと」
パタパタ音がして、寝室から宏光が出て行った。
…今日、宏光なんで家の前居たんだろう。なんかあったのかな。あーでも、久しぶりに会えたな…髪型変わってた。今の方が好きかも。
…あ、そうだ。お客様に美味しい焼酎貰ったから、一緒に飲もうって…言いたかったんだ…
あれ、そういえば、なんで……彼氏って嘘、ついたんだろう。
聞きたいことも…言いたいことも、沢山あるなあ
ぼんやりする頭の中、沢山考えてみたけれど、そこで私の意識は途絶えた。
誰かに頭…撫でられてる気がするなあ
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右のハート何！急に出現！(笑)
是非押していってください(？)❤️→
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作者名：ナナシ | 作成日時：2021年12月16日 17時
