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「久しぶりAちゃん」
『お久しぶりです』
「えー今はメンバーしか居ないし、タメ口でいいよー？」
あれから1ヶ月後。皆の繁忙期が過ぎ、やっと打ち合わせをする事になった。宏光とはあの後1度だけ飲みの約束をしたけど、私の急な仕事でなくなってしまった。会うのは久しぶり。
玉森くんからは頻繁に仕事の連絡があった。私のデザイン案を専属デザイナーさんに見せてくれたらしく、気に入って貰えたらしい。なんとライブ衣装全体のデザインにも携われる事になった。
私の会社も思ったより協力的で、話がスムーズに進み、今日は皆さんと衣装について話す機会となった。宏光と玉森くんは話せるけど、他の方とは初めて会う。藤ヶ谷さんだって、ほぼ初対面みたいなもんだ。
「あー、その子が噂の？二階堂高嗣です、よろしくね」
『…噂の？あ、初めまして。AAです。宜しくお願い致します』
「ニカ、余計なこと言うな」
いた！って叫ぶ二階堂さんに、ゲンコツをしたのは宏光。なんの噂？玉森くんとお友達って事かな。
「A、久しぶり」
『北山さん、お久しぶりです』
「おい、会った時に戻ってるじゃねーか！」
だって今仕事中だから、って小さく言えば、あーはいはいそうですか、って拗ねたように言う。
「なんかミツとAちゃん、仲良くなってない？」
「んふふ、そう見える？」
「見える！」
「だってよA！」
『別に普通だよ？』
「はあ？仲良くなっただろ！」
宏光が騒ぐ。うるさい。
「ちょ、なに？煩いんだけど」
「あ、横尾さん」
「あれ、誰か居る。この子誰？」
「よこーさん、ほら噂の子！」
「え、ミツの？あの？」
「ニカ！横尾さん！余計なこと言うな！」
楽屋に入ってきたよこおさんが、こんにちはって私に話しかける。噂の子…ミツ？玉森くんのお友達、じゃなくて？
『初めましてA』
「Aさん、ね」
『あれ…ご存知でしたか？』
「あはは、まあね」
宜しくね、って微笑まれる。落ち着いてる方だな。
その後、俺宮田俊哉！玉の親友！、千賀健永です！んふふ宜しく！と2人に自己紹介された。皆さん良い人そうで少し安心する。
私が玉森くん以外で唯一昔会ったことある藤ヶ谷さんは、仕事で遅れてくるらしく、6人と私、専属デザイナーさんで打ち合わせが始まった。
皆さん私のデザイン案を気に入ってくれたらしく、少しの訂正で終わった。次回もまたデザイン案持ってこようっと。
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作者名：ナナシ | 作成日時：2021年12月16日 17時
