みつの夏

. ページ32

『A、ちょっと…笑
お前大丈夫かよ？？』


「なんだ、高嗣か。」


『なんだ、じゃねーわ！
北山先生の嫁ってバッカじゃねーの？笑』



サッカー部の部員である高嗣。
同じ中学から一緒にこの高校に来た唯一の同級生でもある。



「それ以外ないんだもん、仕方ないでしょ！」


『まぁ、たしかにお前は北山先生がだいちゅきでちゅもんね〜』


高嗣に揶揄われると、本当にイラッとする！


「そういう高嗣は何て書いたんですかー！
自分だって大して考えてないんでしょ！」





すると急に真面目な顔になって、

『俺はスポーツ系の専門学校に進んで、
ジムのインストラクターになりたいの。』





「、、、そうなんだ…。」



びっくりした。

あの高嗣がちゃんと進路を考えてるなんて。
ひとり取り残された感じがして、


「じゃ、じゃあ戸締りよろしく！」


勢いよく部室を飛び出した。




「いたっ！！す、すみません！」


勢いが良すぎて誰かとぶつかってしまった。


『いや、こっちこそごめん。
三上、大丈夫か？』





北山先生だった。

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