私を見てほしい。【文スト】【太宰治】【中原中也】

24話 ページ26

中也side

俺は今、女性誘拐殺人事件の犯行グループを追っている

　
軍警や探偵社は俺らマフィアとの癒着を疑っているが、そんなのでたらめだ
　
逆に売りさばいた臓器で手に入れた資金を、マフィアに対抗するために蓄えているらしい

そして今日、スパイとして潜入させていた部下から連絡があり、奴らの犯行現場を特定した

　
　

＿＿＿＿＿＿＿＿港が見える丘近くの路地裏

　
観光客狙いか...

　

そこへ向かうと黒服どもに囲まれる女が1人

ちっ、遅かったか...
　

　

　


目撃させられたからには口封じしなきゃならねェ...

正直、目の前で女に死なれるのは嫌いだ

　

とりあえず、そこにいた奴らは始末

息がある何人かは姐さんの拷問班にまわそう
　
　

電話を切り、俺は女に近づく

どうやらビビッてうずくまっている
　
丁度いい
　
俺の顔を見ていないならそのまま気絶させとけば殺さないで済む

　

「おい女、今回は助けてやる。だから＿＿＿＿！？」

　

そこで気づいた

見覚えのある紺色の髪＿＿＿＿＿そして桜の髪飾り＿＿

俺がある奴に贈ったものと、まったく同じだった

　

　

俺の声が聞こえていないのか、うずくまっている女の髪を掴み立たせる

そのまま顎を掬い上げ、こちらに顔を向けさせた
　

　
　

「っ！？」

　



そこにいたのは

　

約4年前、相棒とともに姿を消した、かつての俺の部下

　

　

　

　

　

　
　
　
　
　
　
＿＿＿＿＿＿そして、俺の想い人＿＿


＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿
＿＿＿
　

「手前...めぐみか...？」

　

驚きを隠せない俺

太宰とはマフィアの地下牢、組合戦で何度か顔を合わせていたが、彼女とは会えないでいた

もっとも、太宰の仕業だろうけどよォ...

　


めぐみ「...。」
　

　
顔を赤くさせながら焦点が合わない目で此方を見上げるめぐみ

心なしか、息も荒い

　

　

　
　
　


っていうか此奴、様子おかしくねェか...？

　
　
　
　
　

めぐみ「...ち...ちゅ...うや...さ......。」

　
　
　
　
　

どさっ

　
　
　
　

「っ！？」
　
　
　
　



此奴は掠れた声でそうつぶやくと、突然俺にもたれかかるようにして気を失った＿＿＿＿＿

＊＊＊＊＊

なんと夢主ちゃんは中也の想い人でした！！
　


“正直、目の前で女に死なれるのは嫌いだ”

“俺の顔を見ていないならそのまま気絶させとけば殺さないで済む”

私を瞬殺出来るセリフ←

え？中也優しくない？ほんとにマフィアなの？(笑)

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