大嫌いって言わないで

・・・３ ページ43

比与太「コホッ！コホッ！。。。ｽﾞﾙｯ」


止まらない咳に鼻水

段々と視界もぼやけてきました


比与太「はぁ〜。。。ダルぅ。。。」


体は重く、寒い


グランッ。。。


比与太「・・・。」



座っているのに、目が回ったように一瞬視界が回りました。



比与太「はぁっ。。。Aちゃんっ。。。」



離れていくあなたの後姿を見つめる比与太

今すぐにでも追いかけたいのに、体がいうことを聞きません。


比与太「Aちゃん。。。っ」


あなたを追いかけたいのにそれが出来ない悔しさから泣きそうになっている比与太


『あのぅ。。。調子悪いんですか？』

比与太「えっ？」



そこへ知らない女性が声をかけてきました。


『なんだか辛そうだから』

比与太「あぁ。。。大丈夫です。ありがとう」



そこにいるのは綺麗な女性

比与太がクラブ遊びをしていた時に良く居るタイプの女性でした。


『家、送りますよ？タクシー停めますから』

比与太「あぁ、大丈夫。一人で帰れるから」

『でもぉ・・・』

比与太「俺の彼女がヤキモチやきなの(笑)だからぁ、君とは一緒に帰れないんだぁ。ごめんね？」

『・・・彼女』

比与太「心配してくれてありがとう。大丈夫だから」


誰にも優しい比与太

笑顔で彼女の申し出をやんわりと断ります。

ですが。。。


『いつもここで待ってる人でしょ？その”彼女”って』

比与太「ぇ・・？知ってるの？そうっ(笑)可愛いでしょ〜♪俺の彼女。っは(笑)」

『・・・いつも素っ気ないじゃない。あの人』

比与太「えっ？」

『あの人！比与太の事好きなんかじゃないっ！』

比与太「君・・・。俺の事、知ってるの？」

『っ！？・・・。』


どうやら、彼女は比与太を知っている様です。



比与太「どこかで・・会ったっけ？」



胸に手を当てて考えると、思い当たる節はいくつもある比与太

叩けば埃が山ほど出てくるんでしょうねぇ〜。。。


『私・・・ずっと比与太をクラブで見てたの』

比与太「・・・。」

『ずっと・・・好きだった』

比与太「っ・・・」



思いがけない突然の告白ですが

今までこんな事はいくつも経験してきた比与太


適当にあしらって、適当に一夜限りを楽しんでいたんでしょね。。。きっと。

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