大嫌いって言わないで４ (ページ45)

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親友の恋バナ編１ページ45

｢でねでね～！山田ごときが女子社員に人気なのよっ！｣

その日の仕事終わり、いつものように必死に定時で上がった比与太は

Aさんの会社まで毎度のように迎えに行き、自宅へとAさんを連れて帰ってかーらーのー夕食を食べておりました。

比与太｢暗くて良く見えなかったけど、山田ってそんなに美形だったの？｣

｢そうなんだって～｣

比与太｢そうなんだってって、Aちゃん(笑)

山田は同期なんでしょ？｣

｢いちいち同期を『美形だな～』って見る？｣

比与太はこの時思いました。

"普通見るよ、Aちゃん……。"と。

比与太｢あはは……。興味なかったのかな？Aちゃんは。｣

｢まぁね。新入社員研修なんてずっと緊張してたし

誰がいたとか何したとか、ハッキリ覚えてないのよね～｣

比与太｢Aちゃんでも緊張してたの？研修の時は。｣

｢私でもって……。なんだと思ってんのよっ！ったく！｣

比与太｢アハハハハ(笑)｣

比与太の作ったご飯をモリモリ食べていくAさん

比与太はそれを幸せに感じながら食事を終わらせました。

そして、後片付けは二人でのんびりといちゃつきながら洗っていきます。

比与太｢Aちゃん？｣

｢ん？｣

比与太｢またAちゃんち、泊まりに行っても良い？｣

｢狭いけど、良いよ？｣

比与太｢でもあの狭さが何だか落ち着くよね～｣

｢そりゃ、こんなに広い部屋に住んでるから、たまにうち来ると思うのよ｣

比与太｢そうかなぁ？Aちゃんちにいると、Aちゃんがどこにいるのか直ぐに分かってすごく安心するよ｣

｢狭いからね……。｣

比与太｢お布団もくっついて寝られて嬉しかったし～｣

｢……っ狭いからね｣

比与太｢ねぇAちゃん？今夜、うちに泊まって行きなよ？｣

｢明日仕事だし、着替えもないからヤダ。｣

比与太｢えー。だって帰したくないもんっ！俺っ！｣

そんな事を言っていると、ダイニングのテーブルの上に置いておいた比与太のスマホが鳴り出しました。

｢あ。電話だよ｣

比与太｢あぁ、うん。｣

せっかくのイチャコラタイムを邪魔する着信にピキピキとなりながらディスプレイを確認すると

比与太のお友達の『銀次』くんから。

比与太｢なんだよ銀次｣

Aさんとの話し方から真逆になった比与太

昔の片鱗が見え隠れしております。

銀次『お前今どこ？』

比与太｢家｣

銀次『ひとり？』

比与太｢彼女も一緒｣

銀次『おーっ！総長の妹さん！？』

比与太｢元っ！総長！｣