大嫌いって言わないで４

会いたいけれど ページ25

早速比与太は現担当と挨拶回り


人当たりの良い比与太は、取引先の担当さんにも気に入られた様子で

これまた女性社員に早くもキャーキャー言われていました。


現担｢お前、営業向いてるな｣

比与太｢そうっすか？自分では分析とか好きなんですけどね｣


挨拶を済ませ会社に戻ると、引き継ぎの仕事


現担当から事細かに説明を聞いていきます。


そんなこんなで気付けばもう退社時間。


慌てて帰りの支度を始める比与太に

現担当は言いました。


現担｢飲みに行こうぜ｣

比与太｢あぁ〜・・・｣


Aさんに会いたくてしかたがない比与太は断ろうと思いますが

横にいたAさんのお兄さんが会話に入りました。


兄｢あっ！じゃあ俺も良い？｣

現担｢えっ？おおう！行こうぜ！｣


そのやり取りを見ていた比与太は、お兄さんの表情から

とても断ることは出来ないと感じとり、『はい』と返事を返しました。


そして慌ててAさんへと電話をかけるために部署を飛び出した比与太


プルプルプル〜

『もしもし？』

比与太｢Aちゃん！お疲れ様！｣

『お疲れ様。』

比与太｢今日ね！先輩に飲みに誘われちゃってね！Aちゃんの迎えに行けないんだよーっ……ごめんね｣

『あ、そうなの？わかったー』

比与太｢俺は会いたいんだよっ！！Aちゃんに会いたいーっ！

でもさっ！先輩が『断るなオーラ』出してて｣

『そうなんだぁ(笑)』

比与太｢帰ったら電話するね！話したいこともいっぱいあるし！｣

『うん、分かった。飲み過ぎないようにって、兄貴にも伝えといてね』

比与太｢……会いてぇー。｣

『っふふ(笑)じゃあね』

比与太｢愛してるよ、Aちゃん｣

『っぷ(笑)・・・私も』ブチッ！


言い逃げ、ってヤツですかね。


それでも悶絶しているヤツがいますが。


比与太｢グホッ！『私も』って！！ｷｬｯ！ｷｬｯ！

マジ萌え◯ぬっ！ヤバイヤバイｯ！デヘデヘ♪｣


廊下の端っこで悶絶中の比与太を発見したお兄さん

スタスタスタと比与太に近付くと、ボケットに手をいれて呆れながら言いました。


兄｢キモいな、お前｣

比与太｢えっ……おっ！お兄様っ！キ、キモいって……｣

兄｢Aに『比与太がキモい』って言ってやろ｣

比与太｢あーっ！それだけはご勘弁をっ！！お兄様っ！｣

兄｢俺はまだお前の兄貴じゃねぇ｣

比与太｢そんな冷たいこと言わないでくださいよぅ！お兄様っ！｣

兄｢ほらっ！さっさと飲みいくぞっ！｣

比与太｢はいっ！｣

居酒屋ＡとＢ編１→←推薦

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す