大嫌いって言わないで３ (ページ30)

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平原ファミリー編１ページ30

｢わぁーっ！！スゴーイ！！｣

母｢ほらぁ～♪フワフワに出来たぁ～｣

『ｷｬｯ!ｷｬｯ!』

スフレのようなフワフワのオムレツにｷｬｰｷｬｰ言ってる女性陣はキッチンに

そして、大きな真っ白いダイニングテーブルには野郎２人が座ってその様子を眺めていました。

比与太｢っふ(笑)｣

楽しそうなAさんの笑顔を見て、比与太はとっても幸せ

風太｢なぁ。兄ちゃん｣

比与太｢んぁ？｣

テーブルに片方の肘をついて頬杖をしながらずっとAさんから視線を外さない比与太

風太はそんな兄の様子を見つめながら話しかけました。

風太｢あの人遊びじゃ無いわけ？｣

比与太｢ちげぇーよ｣

風太｢高校以来じゃん。兄ちゃんが家に女連れてくんの｣

比与太｢余計なこと言うんじゃねーぞ｣

風太｢しってんの？あの人、兄ちゃんが遊びまくってたって事｣

比与太｢うん、知ってる｣

風太｢へぇ……。じゃあ、あの人兄ちゃんの何が目的なわけ？

平原ルミの息子だから？それとも兄ちゃんの見た目？｣

比与太｢ブゥー!全部不正解｣

風太｢じゃあなに？あ！優越感か！誰とも付き合わない兄ちゃんが自分と付き合ってるっていう！｣

比与太｢……。｣

ずっと視線をAさんに向けたままの比与太でしたが

風太の挑発的な言い方に、カチンときたようです。

比与太｢風太。俺のことは別に何言っても良いけど

Aちゃんのこと悪く言うようなら

ぶっ○○すからな。｣

風太｢っ・・・｣

あまりの気迫にビビってしまった風太

それもそのはず

比与太は高校時代、ちょっとヤンチャでもありました。

地元では名の知れた、喧嘩の強いイケメン

それも有り、その容姿も含め
そりゃあモテモテだったのです。

しかし、それはAさんにはナイショ♪

風太｢マジなんだぁ・・・Aさんのこと｣

比与太｢この先の人生、死ぬまで一緒に居たいと思ってる。

Aちゃんをずっと俺が守りたい。

何があっても｣

風太｢・・・。｣

お兄さんの真剣さがわかり、風太はそんなにまでお兄さんに思われているAさんがとても気になっています。

玄関で感じた、くすぐったいような気持ち

その意味が知りたくも有り、怖くもありました。

母｢はぁーい！出来たわよ～｣

｢わぁ～♪｣

何も知らない女性陣はキッチンからオムレツを持ってダイニングへやって来ました。

『いただきまーす！』

そうして、皆は朝ご飯を食べ始めました。