守るもの (ページ9)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:5,265 hit

EP9 ページ9

高華国王即位式

王の象徴である、赤い龍の城

いつかこの城へ還るのだと

心に誓っていた

---

ハ「スキあり」
ﾎﾟｶｯ
ス「いてっ」

ハ「トロいですよスウォン様」

この日スウォンは緋龍城へ遊びに来ていた

ス「ハク！！
いいなあAとヨナは、ハクが従者で」

ハ「スウォン様にもいるでしょーが、従者くらい」

ス「私はハクが欲しいんですー」

この人は…親しみやすいというかなんというか

姫さん達とはまた違うが、俺が守るべき大切な方の1人だ

ハ「じゃ、王になってくださいよ」

ス「え…」

ハ「王位継承権はヨナ姫が持ってる。姫さんと婚姻を結んで王になってくださいよ」

ス「えぇっ！そんな、私がヨナと結婚なんて」

ハ「それとも、A様の方がいいですか？スウォン様、近くにいるとずっと目で追ってますよね」

ス「/////」

おっこれは姫さん玉砕決定だな

なら俺も…自分の想いを抑えなくても良さそうだ

ハ「バレバレですよスウォン様。ま、どっちにしろ俺は、姫さんとA様の近くにいる男は、スウォン様しか認めねえけど。その時俺は、貴方様の右腕となり、滅びの時までお三方の傍らにいてさしあげますよ。三食昼寝付きでよろしく」

ス「あぁ…それは、素敵な夢ですね」

きっと

私がこの城に還る時

ヨナもハクも私の傍にはいない

もしかするとAも…

ス「ハク、Aとヨナを守ってくださいね」

あたたかいこんな日は

少しだけ迷う

---

でも、もう

"右腕"はいない

ぬくもりをくれたあの少女も

踏みつけて

切り捨てて

ここまで来た

Aも、今はここに居てくれてるけど

2人の末路を知ればあるいは…

だけどもう

迷いはしない