310*隠し子!?編40 ページ10
「見殺しには到底出来なかった。
それなら育てると決めた……。
それはそれは並々ならぬ苦労をしたものだ。
私はこれでも吉原の者を知っているつもりだ。
だからこそ……こはるには同じ思いをしてほしくなかった……」
「だから梓さんを最後まで拒んで……」
「あぁ……。
どんな相手であれ、こはるが選んだ相手なら祝福するつもりでいたが……。
自分自身の過去と重なってなァ……。
おまけにいざ嫁入りするとなると見送ることがこんなにも寂しいものかと思い知らされた」
「……父上……」
──────────…こうして遂に囚われの身となっていたお姫様の秘密は一つ残らず明かされた。
「……私も途中から引くに引けない意地を張ってしまった……。
大切なものを見つめ過ぎれば、それ以上に失うものが多いのだな……」
知らず知らずのうちに足枷となっていた
これからは自由になったその足で、お姫様は自らの幸せを掴んでいく。
そこに広がるのは茨の道か、薔薇の道か。
どれにせよ傷を負わずには進むことが出来ない。
けれどそんな道でさえも進めるとするならばそこに愛する者がいるからで。
人は誰かのためならば、いつまでも、どこまでも強くなれる。
そんな生き物である。
「梓くん。
君にも悪いことをした……。
申し訳無い……」
「いいんです……!
お顔を上げてください。
私の方こそ、このような身分のお方に恋をするなど……」
「梓さん。
もうそんなもの……関係ありません。
身分で縛られる恋など……この時代には必要ありません」
お話の完結でもあるパッピーエンドとは通過点であり。
物語はまだこれからも続いていく。
幸せなことばかりではないけれど……。
沢山のすれ違いを乗り越えたこのお姫様と王子様なら……
きっときっと……
幸せな日々を送ることだろう…────────
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モコ(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます。 ただいまストーリーの作り貯めをしておりましてもうしばらくお待ちくださいm(__)m (2017年5月13日 17時) (レス) id: f3c615ea45 (このIDを非表示/違反報告)
零 - 疲れたらゆっくり休んでください。 (2017年5月12日 16時) (レス) id: 4d82223b28 (このIDを非表示/違反報告)
モコ(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます! こんな作品にそのようなことを言って頂けて嬉しいです(/ー ̄;) 現状は全快といったところなのでこれからまた更新頑張ります♪ (2017年4月10日 19時) (レス) id: f3c615ea45 (このIDを非表示/違反報告)
零 - いつでも待ってます。だから疲れたら休んでください。体壊したら元も子もないですから。 (2017年4月10日 12時) (レス) id: 4d82223b28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モコ | 作成日時:2017年3月17日 6時