335*紅桜編20 ページ35
それからまた子ちゃんはあたしに色々と世話を焼いてくれて。
お風呂に通してくれたまた子ちゃんへのお礼に背中も流したり。
敵同士という関係を束の間忘れさせるような温かさがあったことがどこか滑稽に思えた。
「最後に部屋はここっス」
「ありがとう」
なんとまぁご丁寧にあたしの部屋まで用意してくれていたようだ。
ボンボンとやらは船一隻の規模も違うもんなのねー。
「あ……そうだ……」
洗いに出していた隊服のポケットから抜き出していた携帯の感触を思いだし、おもむろに取り出した。
「連絡……入れとかなきゃ」
掛かってきた電話も切ってしまっていたし、何よりもう夜も深い。
似蔵と会うことが無ければとっくに屯所へ戻っている頃だ。
“すぐに戻ります”
土方さんへその文だけを送り、携帯の電源を落とした。
今からはもう不要なものだ。
応援を呼べば確かに有利になるだろうが、状況は好転するとは限らない。
まず晋助の目的とは具体的に何なのか。
色々と探らなければならないことがある。
おまけに晋助が今すぐあたしを片付けるようには思えない。
「まぁ、とにかく考え事は明日にしよ……」
34人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
モコ(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます。 ただいまストーリーの作り貯めをしておりましてもうしばらくお待ちくださいm(__)m (2017年5月13日 17時) (レス) id: f3c615ea45 (このIDを非表示/違反報告)
零 - 疲れたらゆっくり休んでください。 (2017年5月12日 16時) (レス) id: 4d82223b28 (このIDを非表示/違反報告)
モコ(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます! こんな作品にそのようなことを言って頂けて嬉しいです(/ー ̄;) 現状は全快といったところなのでこれからまた更新頑張ります♪ (2017年4月10日 19時) (レス) id: f3c615ea45 (このIDを非表示/違反報告)
零 - いつでも待ってます。だから疲れたら休んでください。体壊したら元も子もないですから。 (2017年4月10日 12時) (レス) id: 4d82223b28 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:モコ | 作成日時:2017年3月17日 6時