326*紅桜編11 ページ26
残念ながらあたしのおつむは土方さんのより性能が低い。
目の前に斬るべき敵がいるのなら……
本能のまま斬りかかるだけ。
「ならアンタを倒して、晋助の計画を止める」
「……面白い」
あたしの返事を聞いた似蔵は構える。
「そういや最近辻斬なんてのが流行ってて物騒だねェ」
「……まさか、アンタがやったって言うの?」
全てを知ったうえで煽るような似蔵の口調。
「……オレがやった……ってのは厳密には違うね。
殺ったのは……“紅桜”。
コイツさ……」
「紅桜……?」
次の瞬間、あたしは何ともおぞましい光景をこの目に焼き付けられることになった…──────────
*
side─H─
代わり映えしない日常にも……
珍しいことは時たま起こるもんで。
「総悟が夜に見廻りなんざ明日は江戸に雪でも降るのか」
「Aさんとおんなじこと言わねえでもらえやすかィ、気色悪ィ」
「真似したわけじゃねえんだ、いいだろーが!!」
辻斬対策ということで真選組隊士達を借り出したのはいいものの……。
その動員に見合う成果が上げられないのが現状といったところだ。
そんな中、剣の腕前だけは命を預けられる総悟の出動には驚いた。
「つかAは?」
「別行動をしたいってフラれやした」
「……はは。
だろーな」
「うるせー土方コノヤロー」
おまけにあのAも直々に出動ときた。
本当に何かが起こりそうな気がしてならない。
そう思わせるほど辺りは不気味な静けさを漂わす。
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モコ(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます。 ただいまストーリーの作り貯めをしておりましてもうしばらくお待ちくださいm(__)m (2017年5月13日 17時) (レス) id: f3c615ea45 (このIDを非表示/違反報告)
零 - 疲れたらゆっくり休んでください。 (2017年5月12日 16時) (レス) id: 4d82223b28 (このIDを非表示/違反報告)
モコ(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます! こんな作品にそのようなことを言って頂けて嬉しいです(/ー ̄;) 現状は全快といったところなのでこれからまた更新頑張ります♪ (2017年4月10日 19時) (レス) id: f3c615ea45 (このIDを非表示/違反報告)
零 - いつでも待ってます。だから疲れたら休んでください。体壊したら元も子もないですから。 (2017年4月10日 12時) (レス) id: 4d82223b28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モコ | 作成日時:2017年3月17日 6時