316*紅桜編1 ページ16
「……ほォ。
またえらく興味深いことを隠してたんだなァ……Aの奴は」
「差しの勝負だけで言えばあの白夜叉を凌駕する実力だと言っていたでござる」
「誰も知らなかった小さな英雄、黒夜叉か。
手合わせでも願いてェもんだ……伝説の攘夷志士さんよォ……」
紫髪の男が紫煙に紛れて発した言葉はあたしが隠しておきたかったことの全てを語っていた…──────────
*
「んじゃ、行きやすぜAさん?
しっかり受け止めてくだせェ」
「Aさんに任せなさい!
ドーンと飛び込んできてくれて構わないから!」
何をしているかって?
あぁ、今稽古中です。
何やら沖田くんが小学生のごとく必殺技を見せつけたいらしく有無を言わず付き合わされたあたし。
稽古とは言っても沖田の竹刀を受け止める、ただそれだけのルール。
「これァ、真選組十八番の必殺技でィ」
そう言って、沖田が床を蹴って近付いてきた……ことまではしっかり見えていたのに……
「これが真剣なら……
どうなってやしたかねェ?」
気付けばあたしの握っていた竹刀は乾いた音を立てて床に転がって。
さらにあたしの喉元スレスレに沖田の竹刀の先が向けられていた。
「えっ……んんん!?」
一体……何が起こった……?
捌きが何も見えなかった……。
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モコ(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます。 ただいまストーリーの作り貯めをしておりましてもうしばらくお待ちくださいm(__)m (2017年5月13日 17時) (レス) id: f3c615ea45 (このIDを非表示/違反報告)
零 - 疲れたらゆっくり休んでください。 (2017年5月12日 16時) (レス) id: 4d82223b28 (このIDを非表示/違反報告)
モコ(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます! こんな作品にそのようなことを言って頂けて嬉しいです(/ー ̄;) 現状は全快といったところなのでこれからまた更新頑張ります♪ (2017年4月10日 19時) (レス) id: f3c615ea45 (このIDを非表示/違反報告)
零 - いつでも待ってます。だから疲れたら休んでください。体壊したら元も子もないですから。 (2017年4月10日 12時) (レス) id: 4d82223b28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モコ | 作成日時:2017年3月17日 6時