７【銀魂】黒夜叉、罷り歩くに。

３１３＊隠し子!?編43 ページ13

柄にもなく静かな彼の口から飛び出た質問は……


全く予想していなかったものだった……。




「攘夷戦争ってのを……聞いたことがありやすかィ？」


「……っ！！」




どうして今更になって真選組が攘夷戦争の話を……



「あ、あぁー……まあ聞いたことなら……あるかな……？」




いやまぁ確かに最凶と謳われた攘夷志士らはまだ誰一人として捕まったり、そしてここの家主然り。


素性が割れていることもない。


しかしそれが……今更何だと言うのか……。




「最近捕縛する攘夷志士や攘夷浪士どもが口を揃えて言うんでさァ。
……“黒き鬼が再び舞う時、血濡れる戦は再来する”……」



何のことかサッパリなんでィと呟く沖田を余所にあたしの心には冷たく荒んだ風が容赦なく叩き付けられる。



「血濡れる戦の再来ってのは恐らく攘夷戦争のことなんでしょうけどねェ」


「な、なるほどねぇ……。
何も変なことが無いと……いいけど……」


「そうですねィ。
まぁ生憎とも言うべきかこの真選組にゃ、んな戦争に関わった奴がいねえもんで詳しいことは分かりやせん。
だからこそ……オレは……」




言葉をそこで区切った沖田は体をあたしの方へ向けて今までに無いほどの真剣な視線を向けた。

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