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93*神童 ページ43

─────────…あの子に出来ないことは無い。




よくそう周りから囁かれたものだ。


決して恵まれた環境とは言えない松下村塾に突如やってきたのは文字通りの優等生。


それが桂小太郎だった。



幼くして桂家の当主となり名門塾、講武館の特待生として入門した神童にも関わらず『先生』と出逢ったことをきっかけに全てを捨て、ここへ来た。



幼いながらに家事を全て一人でやってのけ、たまに『先生』の手伝い役を買って出たり。






「……お! 小太郎いた……って思ったらまた勉強ぉ……?
頑張りますねぇ」



「他にやることがないからな」





ピシッと背筋を伸ばし常に『先生』の授業を真面目に受けて予習復習は欠かさない。




本当に真面目だった。

当時から色んな意味で堅物だった彼。







「頭も良いし、あれじゃない?
将来、将軍ってやつにもなれちゃうじゃん!」



「……将軍というのは代々同じ家系が継いでいくものだ。
部外者のオレにはなれないさ」




無知なあたしに溜め息混じりの小太郎の言葉。




「ふーん。そうなんだー。
じゃあ、将軍の家来とか!
んー、でも小太郎が家来なのは想像つかないやー」




なんて感じで昔からあたしが一方的に話を振っては勝手に終わり。


マイペースだなと小太郎からよく呆れられていた。



そんなある日、小太郎の祖母が亡くなっていたことを知った。



時折見せる小太郎の寂しそうな横顔の原因を知って、どうにかしてあげたいとお得意のお節介心に火がついて。




「小太郎!
甘い物は好きかー!」



「……別に普通だが……」



「よし! じゃあ決まりー!
こっち来て来て!」



94*お節介→←92*大切なモノ



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設定タグ:銀魂 , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:モコ | 作成日時:2016年3月26日 21時

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