７７＊お仕事復帰 ページ27
ってなわけで。
今日からお仕事復帰のあたしは今回も歌舞伎町の見廻りへ。
もちろん身形はいつも通りマコトとして。
佐倉側には女隊士がいるとバレたが、全員粛清されてしまった今。
女隊士の素性は闇の中。
銀時は……
まぁ黙っておいてくれるだろう。
そんなあたしの隣には土方さん。
本来なら今日のペアは沖田だったけれど、いつものようにサボって行方知れず。
羨ましい限りよ……。
どうやったら、そんな巧いことサボれるわけ!?
いいことは独り占めしないで分け合いなさい、沖田よ！！
そんなこんなで他に動かせる隊士もおらず、土方さんが腰を上げてくれたのだ。
が……。
「土方さん……？」
「なんだ」
何だか……いつもと……違う……？
細かく言えば、早朝に起きた時まではいつも通りだった。
しかし、それ以降……
妙に沖田と距離を取りたがった。
それは、沖田の方もだった。
朝食の時がそうだ。
いつものように沖田があたしの隣に来たのだが、土方さんが来るや否や、スッと席を立って離れた。
それにすら、土方さんは顔色一つ変えなかったが。
「……えっと……その……
沖田と喧嘩でもしました？」
「……んなこたぁいつものことだろ」
……いや、何となく違うというか……。
いつものことと言うなら、そのいつもとはギャーギャー騒がしく、それこそ清々しいほど相手の欠点を言い合うことを指すのであって。
今朝方の沖田の行動然り。
リアルで鬱葱とした女子の友人関係のような冷たいものではない。
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作者名：モコ | 作成日時：2016年3月26日 21時
