４５５＊ミツバ編41 ページ5
「さ、先ほど他の隊士から連絡があり……
Aちゃんが道端で倒れていたらしく今も意識が戻っていません……っ！」
「なんっ……だと……！？」
……アイツが？
あの……Aが……？
山崎の声は右から左。
告げられた言葉の衝撃の余り、オレは情けなく呆然としたままだった。
「……と、いう形で偶然見廻り中の隊士に発見されて一旦屯所に運んだんですが……って副長？
聞こえてますか、オレの声」
「……あ、あぁ」
どれくらいかの間を置いて、ようやく絞り出せたのは たったそれだけの言葉。
「……ですが屯所で様子を見ても目を覚ます気配がなく、先ほどミツバさんと同じ病院に緊急搬送されました……」
「Aが緊急……搬送だと！？」
「ちょ、なになに多串くん！
Aがなんだって！？」
「てめっ……万事屋！
いたのかよ……！」
「んなこたぁ今はどうでもいいだろ。
それより電話の用件、なんのことだよ？」
Aの名前を挙げて、不穏なことを荒げて放ったオレの言葉に眉根を寄せた万事屋が登場してきやがった。
その気配を察知しきれなかった油断に少々腹が立つが、今はんなことに構ってる暇なんざねぇ。
オレは山崎にすぐ行くとだけ返事をして通話を終了。
そしてどこか動揺しているようにも見える真っ赤な夕日色の双眸に焦点を合わせる。
「……Aが単独行動中に何者かに襲われ意識不明だ」
「……な、に……！？」
「今、この病院に運び込まれたらし……って、おい！
万事屋、てめっ……」
事情を手短に話してみれば、あれよあれよと言う間に万事屋は屋上を飛び出した。
……アイツ、病室はおろか手当て中かもしれねえってこと考えねえのか。
しかしオレも居ても立っても居られねえのは生憎万事屋と同じだ。
奴の気配を辿ってオレも屋上を飛び出した。
ただ……Aの無事だけを心の底から願いながら……。
「ふ、副長……！」
急いで万事屋の後を追いかければ辿り着いたのは一室の病室。
山崎がハッとして情けねぇ面を上げた。
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モコ(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！ 嬉しいお言葉をいただき執筆の活力になります(*^^*) 拙い作品ではございますが、これからも更新していきますのでよろしければご覧ください♪ (2023年2月14日 23時) (
レス) @page7 id: 2d549f905e (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 面白いです！続き待ってます！ (2023年1月14日 18時) (レス) @page7 id: 74e925d2a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モコ | 作成日時：2022年9月1日 21時
