ボンゴレ10代目の妹はWTの世界に転生したそうです。【第4幕】

その後3-2 ページ9

「初めまして、風間 蒼也くんであってるかな?」


「…あぁ、合ってる。」


「私は沢田(名前)、色々合ってキミに会いに来たの。」


「……?」






無垢な少年を見下ろしながら私は手を差し出す。
それを表情で握り返してくれた風間弟にニコリ
と笑みを貼り付けた。



……あんまり風間くんとは似てないな、顔以外。






「俺に何か?」


「うん、ボスがね…でもボスはシャイボーイだから
代わりに私が来たの。」


「……玉狛支部の?」


「そ、玉狛の林道支部長。」





聞き覚えのあるらしいフレーズに少し考え込むと
また無表情の顔を傾けた。




「……兄さんの…。」


「風間くんの事、ボスは責任を感じちゃっててね。
合わせる顔が無いんですって…。
だから代打で私ってわけよ。」


「貴女も兄さんのこと？」


「私も旧ボーダー時代から居るからね。
知り合い…は失礼よね、仲間だったわ。
ごめんなさい、守ってあげられなくて…。」



「謝る必要は無い……兄が弱かっただけだ。」







辛辣な言葉を淡々と吐く弟くん。




相変わらずの無表情だけど、私には分かる。





凄く大事な人だったこと。






「許してだなんて烏滸がましいわね。」


「……いえ。」


「会えて良かったわ、風間くん……だとお兄さんと
被っちゃうわね。なんて呼んだら良いかしら?」


「好きなように。」






ボス、彼は風間くんと違って無愛想で無表情
だけどね…気高く、上昇志向のある子だよ。



こういうとこ、ちょっと似てるよね。









「蒼也……と呼ばせてもらうわね?」

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