第169幕 ページ4
グラウンドに着いた瞬間、目を疑った。
荒れ狂う闘いが行われているものとばかり思っていたけど....。
2人はグラウンドに立ったまま動かないのだ。
....ナゼ？
あの戦闘狂が何もしないなんてアリエナイ。
翡翠だって闘いは好んでいる。その２人がどうして何もせず立っている？
２人の目線の先をたどれば、ボスと沢田が戦っていた。
....待っているの？決戦が終わるのを？
貴「....翡翠！」
焼けるような喉から振り絞って掠れる声を出す。それに気づいた２人は私の姿に驚きながらも駆け寄った。
雲「キミ....その怪我。」
恭弥...敵の私を心配してくれるのね。
ホントに優しい子。
貴「平気よ....炎で止血してるから。」
私の凍りついた体を見て恭弥は「やっぱり」と呟いた。
貴「....何がやっぱりなの？」
彼は私の頭に手を乗せ優しい声色で話し始めた。
雲「最初は何故キミの妹のような奴がトリニセッテを担う一角のひとりなのか、と思っていたけど。....10年前、キミは彼女の力を全て消し去る事が出来なかったんだね。」
....なんで、なんで恭弥が10年前の事を？！
雲「未来の僕はただただ不思議でならなかった。....キミのような強者が何故こちら側に居ないのかと。妹はあやふやな力しか持っていないのに何故キミは平然とその場所にいるのかが不思議だった。」
そうか....そうだったね。
貴方はそういう子だった。
私が貴方に教えたんだもの....その戦い方を。
雲「調べ尽くしたよ....全てね。」
恭弥....私は貴方の幼馴染みとして師として、もう観ることはできないでしょう？
貴「私を....軽蔑する？」
彼はやはり優しく微笑む。
雲「しないよ。....僕にとっての全てがキミだったからね？....キミが彼を思うように。」
そこまで...分かっていて、私は........！
貴「私は、貴方の近くに居ていい存在ではないのよ？」
関係ないよ。と頭を撫でる手を止めた。
雲「キミは正真正銘の雪の守護者。....雲は雨を降らせ、時に嵐を巻き起こし雷を呼ぶ。」
雲「そして....優しい雪を降らせるんだ。」
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いふれん - もっと早くこの作品と出会いたかった……多分、私が見てきた作品の中でも上位は絶対に争います！今更ですが、お疲れ様でした (2018年8月20日 8時) (
レス) id: 083c75066f (このIDを非表示/違反報告)
野乃(プロフ) - いままで、お疲れ様でした。とても、良い作品だと思います♪これからも、がんばってくださいね (2016年10月13日 19時) (レス) id: 03cefb6dba (このIDを非表示/違反報告)
未来 - 終わっちゃいましたね〜♪一番はじめから読んでいました。面白かったからか、短く感じますね！次の作品も楽しみにしてます！この作品、お疲れさまでした！ (2016年10月13日 18時) (レス) id: 92c1726b4d (このIDを非表示/違反報告)
優姫(プロフ) - お疲れ様でした！！とても面白かったです！！そして終わったという安心感と終わってしまったという残念感…矛盾していますが何はともあれ、おめでとうございます！！ (2016年10月13日 17時) (レス) id: 70ef35f51f (このIDを非表示/違反報告)
黒烏白狐(プロフ) - 完結おめでとうございます！！すっっっっごく面白かったで (2016年10月13日 13時) (レス) id: 309d692805 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唄詠 | 作成日時：2016年10月1日 23時
