恐ろしい ページ31
銀時side
.
「けがの具合はどうじゃ」
「ぼちぼちだな」
辻斬りと遭遇してから二日が経った。二日振りに来た吉原ではすでに辻斬りの事が広まっており、いつもに増して人通りが少なかった。
「やっぱり見つかんねェのか」
「ああ、驚くほど奴の痕跡が見つからない」
あの後すぐに月詠と合流し、百華が歌舞伎町を探しまくったが奴の姿はなく見つからないまま朝を迎えた。
睡蓮の方は怪我もなく、今はひのやの二階で匿われている。
あん時は斬られた俺の心配ばかりしてたが、俺はあいつの中身の方が心配だ。
それに奴の様子は心配というより“動揺”に近かったと思う。
「それよりまだ治ってないんじゃろ、休んでても構わんのに」
「あんな事あったのに休めるかっつーの」
俺はというと、斬られた傷が想像以上に深く二日間の休養ではやっと血が止まる程度だった。
本来ならあと1ヶ月はジャンプ読んでゴロゴロしときたい所だが、依頼を受けた以上そういう訳にもいかない。
また暴走しだすかもしれないし。
「睡蓮は？」
「禿たちが世話をしとるが飲まず食わずで寝てもないらしい」
あいつが命をかけてでも、取り戻したかった大切なもの。それがない今、生きる意味がないと全てを諦めているんじゃないかと考えてしまう。
「そんな顔するな、原因は簪だけじゃないでありんす」
斬られるとわかっていて、前に進むには相当な覚悟がいる。何の武器も持ってないただの遊女が、あんな大胆な行動をとってしまえる。
俺は睡蓮をそうさせるあの簪が、恐ろしいと思った。
「一番はぬしが斬られた事だと思うぞ」
「俺が？」
「きっと今も心配してる、はやく見に行ってやってくれ」
月詠の言葉を半信半疑で聞きつつも、二階にいる奴の元へ向かった。
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きょう - 鳳蝶さん» コメありがとうございます！嬉しくなるお言葉ばかり…（ ｉ _ ｉ ）これからより楽しんでいただけるようにゆっくりですが頑張っていきたいと思います！ (2020年8月7日 19時) (
レス) id: 2087fbb169 (このIDを非表示/違反報告)
鳳蝶(プロフ) - この小説大好きです！いつも更新楽しみにしてますっ。きょうさんのペースでこれからも頑張ってください！ (2020年8月3日 23時) (レス) id: 7170045398 (このIDを非表示/違反報告)
きょう - 一寸先はダークさん» 遅くなってごめんなさい！もうホントに嬉しいです（ ｉ _ ｉ ）ありがとうございます！書く度に文才くれってなるのでそんなに褒めてくださると嬉しいし元気出ます！これからも無理せず更新頑張ります…！ (2020年5月30日 23時) (レス) id: 2087fbb169 (このIDを非表示/違反報告)
一寸先はダーク - あ、あの、文才神ってません？？？文章の書き方好みドンピシャ何ですが。銀さんの振り回されてる感じも良いし、夢主のマイペースさも良いです！！これからも更新無理せず頑張って下さい！応援してます！ (2020年5月29日 7時) (レス) id: 771b180e53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きょう | 作成日時：2020年5月5日 19時
