なんで ページ19
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「ん、送ってくれてありがとう」
妓楼の前で足を止め銀時と顔を合わす。相変わらず死んだような目をしてて笑けてしまう。
「明日は俺が来るまでいなくなるんじゃねーぞ」
「はいはい、わかっておる」
「お前のそれに説得力ねーんだよ」
頭をかいて呆れ気味の銀時に、口から出た笑い声を着物の袖で隠した。
はぁとため息をついてわっちの目、ではなくて頭を見て視線が止まる。
「どうした?」
「…今日、簪してたよな」
嫌な予感がして、いつもの場所にあるそれをすぐに触る。
でも手の感触は髪の毛の柔らかさのみ。
頭が真っ白になった。
いつも付けてる。今日も付けた。
落とした?
いつ、どこで、
なんで、なんで、なんで。
来た道に戻ろうと足を向けると、銀時が腕を掴んだ。
「今日はもう遅い、店も閉まってるんだし、明日一緒に探そう」
「でもっ…」
ぐっと、腕を掴む手に力が入った。
「………そう、だな」
小さく声が落ちた。
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きょう - 鳳蝶さん» コメありがとうございます!嬉しくなるお言葉ばかり…( i _ i )これからより楽しんでいただけるようにゆっくりですが頑張っていきたいと思います! (2020年8月7日 19時) (レス) id: 2087fbb169 (このIDを非表示/違反報告)
鳳蝶(プロフ) - この小説大好きです!いつも更新楽しみにしてますっ。きょうさんのペースでこれからも頑張ってください! (2020年8月3日 23時) (レス) id: 7170045398 (このIDを非表示/違反報告)
きょう - 一寸先はダークさん» 遅くなってごめんなさい!もうホントに嬉しいです( i _ i )ありがとうございます!書く度に文才くれってなるのでそんなに褒めてくださると嬉しいし元気出ます!これからも無理せず更新頑張ります…! (2020年5月30日 23時) (レス) id: 2087fbb169 (このIDを非表示/違反報告)
一寸先はダーク - あ、あの、文才神ってません???文章の書き方好みドンピシャ何ですが。銀さんの振り回されてる感じも良いし、夢主のマイペースさも良いです!!これからも更新無理せず頑張って下さい!応援してます! (2020年5月29日 7時) (レス) id: 771b180e53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きょう | 作成日時:2020年5月5日 19時