13.『兄』 ページ44
チャーリーと二人で喋っているとビルが大広間に駆け込んでくる。
誰かを探しているのはその様子を見れば明らかだった。
「ビル！ 」
チャーリーが声をかけると、ビルは探し人を見つけて此方へ来た。
「やあ、二人とも。入団テストの結果が出たって知ってなるべく急いで来たんだ。どうだった？ 」
本当に急いで来たらしく、ビルは手に教科書を持ったままでいる。
チャーリーとAは顔を見合わせてニヤッとしてからテストの結果を口にした。
「当然、合格したよ。僕は今年からグリフィンドールのシーカーだ」
「私は今年からレイブンクローのチェイサーだから、グリフィンドールとレイブンクローの試合はどっちも応援してよ」
「本当か！？ 」
ビルは目を大きく見開いてクリスマスのプレゼントが山積みになっているのを見た子供のような顔をした。
「よくやった！ 本当にすごいよ」
やはり二人は兄弟で、ビルもまた喜びのあまり二人をまとめてハグする。
「ビルのハグは勘弁してほしいよ」
そんなことを言いながらも、チャーリーは満更でもなさそうだ。
きっとウィーズリー家はスキンシップの多い温かい家なのだろう。
「さっき私のこと抱き上げといてよく言うよ。ありがとう、ビル」
「俺も君のことを抱き上げようか、A？ 」
Aを揶揄ってビルがそう言ってくる。
「それは勘弁して。さっきのも他の生徒に見られたんだから」
「他の友達には報告したのか？ 」
ビルに聞かれてはっとする。
とにかく二人に言おうと思ってチューリップにも言っていなかった--もっとも、チューリップはまたしてもどこにいるのかわからないのだが。
「私はまだ」
「僕もまだだよ」
「じゃあ報告してこないとな。また今度お祝いしよう」
ビルがぽんと背中を押してくれる。
「そうだね。ビルも教科書置いてこないとだし」
「お祝い期待してるよ」
チャーリーが図々しいことを言うのを尻目に、友人達を探す。
きょろきょろしていると、金髪が目に飛び込んで来た。
「あなたたち！ 入団テストの結果が出たのよね、どうだった？ 」
「ペニー！ ええ、私たち二人とも合格で……」
「そうなのね！ 私はグリフィンドールのファンだけどレイブンクローとの試合の時は半分ずつフェイスペイントをするわ！ 」
「最高にいかすね、それ」
「ペニー、それはやめた方が……行っちゃった」
ペニーは噂を広めに行ったらしい。
チャーリーとAは苦笑して肩をすくめた。
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あくびさん(プロフ) - かるうらさん» ハリポタ本編で不死鳥の騎士団しか出てこず、映画では出てこなかったあのチャーリーです笑(ホグミスでは主人公と友達になります)他にも「あのチャーリー」で書かれている方もいらっしゃいますので是非笑 (2021年3月8日 7時) (
レス) id: 53deba8a5c (このIDを非表示/違反報告)
かるうら(プロフ) - 何気なく読んだので、4話のドラゴンのくだりで「え!?チャーリーってあのチャーリー!?」とビックリしました。ホグミスをやっていないので、チャーリー落ちが新鮮で楽しみです(すみません、5話までしか読んでいない衝動コメです)。 (2021年3月8日 1時) (レス) id: 9a522098d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あくびさん | 作成日時：2021年1月30日 11時
