【ポケモン剣盾】黎明のポケモントレーナー (ページ14)

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2.日常…？ページ14

『さぁエキシビジョンマッチ！ファイティングファーマー、ヤローと悪タイプの天才、哀愁のネズ！勝つのはどちらになるのでしょうか！？』
まだ本調子ではないから、今回も地上から仕事をする。
スタジアムの上空では、Aの代わりに二匹のポケモンが監視していた。

「うん、順調だね。ヤローさんのダイマックスだけ気をつけて。頼りにしてるよ、バリコオル」
マイク越しにポケモンたちに声をかけて……眉をひそめる。
今日のリーグスタッフにアマージョを使う人なんていたっけ？

そらをとぶ二匹も違和感に気付いて、アマージョの上にアーマーガアが、違和感を伝えるようにフライゴンがAの元へ飛ぶ。
「うん、そうだよね…迷子かな。フライゴンは持ち場に戻って。えーっと……ソーナンス、一緒に来てくれる？アーマーガアはそこにいて、他の皆は私たちの穴埋めよろしく」
怯えさせないように、一番怖くなさそうなポケモンを連れてアマージョに近づく。
……何か様子がおかしい。戸惑っていて、不安そうだ。
「ねぇ、貴女、どこから……」

シュゴォォォン！！

アマージョに近づいて話しかけた瞬間、エネルギーが溢れる。
咄嗟に防壁を貼ったソーナンスのおかげで怪我はしなかったが…これは……。
「なんで…ダイマックス！？トレーナーは…いないし」
近くの観客が悲鳴を上げる。
Aは舌打ちをして、ジムリーダーに通信を繋げる。
「すみません、対応が遅く……西側の観客の避難を進めます、お手数ですが、ご協力願います」
すぐに通信を切って観客の誘導を始める。
ジムリーダーの反応は早い。すぐに別々の方へ走って誘導を始めた。

「アーマーガア、バリコオル、ソーナンス、貴方たちはアマージョの足止めをしてて。サーナイトとフライゴンは避難の誘導をお願い。カイリキー、こっちに来て手伝って」
そう指示をして、近くの出入口から現れた少年にAは目を丸くした。
「くそっ、あいつらどこに行ったんだ…」
「ホップくん！？なんでここに……」
「A？うわっ、ポケモンがダイマックスしてる！？」
「ええ、ちょっとね。危ないから避難してて」
アーマーガアがアマージョの攻撃を受ける。
「オレも手伝うぞ」

混乱の広がるスタジアム。目の前のホップは冷静だ。
……流石は、元チャンピオン候補なだけある。
「……わかった。ヤローさんとネズさんも避難を進めてくれてるから、北側をお願い」
「わかったぞ！」
少年は駆けていった。