▽ ページ6
gr side
『……えぇっ！？』
彼女の酷く驚いた声とドタバタと忙しなく足を動かす音で朝は目覚めた。
窓から差し込んでくる光は少し明るくて、元々目が覚めていたのが数人、俺と同じような境遇の人が1番多く、まだ寝ている奴は少数派だ。
焦って支度している彼女に事情を聞けるのは俺含め3人、2人はまだ寝ていたり、うとうととまた寝そうになっているので俺が聞いた方が良いだろう。
「なにかあったのか」
『いっ、今構ってやれる時間は無いんだ！かんっぜんに寝坊したっ！！』
道理で昨日よりも頭がボサボサでメイクも軽いのか。
俺はそう気には求めず、○のように会社に行った背中をただ見ていると部屋の中からグーーっと一際大きな音が聞こえてきた。
昨日食事をすることが出来ず、今日の朝を特に待ち侘びたゾムのお腹の虫が鳴ったのだろう。
「つぎのしょくじはよるになるだろうな」
そう冷たく言い放つと彼は喋れはしないものの顔全体に不機嫌オーラを漂わせていた。
そう、言い表すなら「今何か食べなければ彼女を食い殺してしまう」とかなんとかだろう。
確かに彼女を殺すのは賢明な判断ではない。
何かないだろうか、いや、あったとしても食べれないのだが…と辺りを見渡すとキッチンの上に何かが置かれている。
あれは昨日の夜、彼女が明日のお昼ご飯だ、と自分用に作っていた筈の物だが…。
「…トン助」
「？」
「すまん、あれ取ってくれ」
1番身長の高い彼でも近くにあった椅子に乗らないと取れない高さ。
やはり子供の姿は不便だ、早く大人の姿になりたいものだ。
俺たちがキッチンでゴソゴソ行動していることに気がついたのか、寝ている者以外集まってお昼ご飯が包まれた風呂敷を丸く囲む。
-memo-
・Aを食べ切らない理由がある。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1948人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハッピー(プロフ) - レイさん» いえいえ、お役に立てて良かったです！ (2020年11月24日 21時) (
レス) id: 45915405f4 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - ハッピーさん» やっぱり公式の方でログインしてない状態じゃないと読めないですよね返信ありがとうございます (2020年11月24日 21時) (レス) id: 409dd9da63 (このIDを非表示/違反報告)
ハッピー(プロフ) - 私公式のアプリの方から読んでるんですけど、公式じゃなくて、ネットで調べてログインしてない状態からだったら読めました (2020年11月24日 20時) (レス) id: 45915405f4 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - すみませーん2の方見れなくなってたんですがなにかわかる方いらっしゃいますか？ (2020年11月24日 19時) (レス) id: 409dd9da63 (このIDを非表示/違反報告)
をん - Rですね？入れましょう(決定) (2020年11月23日 21時) (レス) id: 9266b0967c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
