珍しい. ページ14
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「んじゃ、また明日ね」
「…おー」
昔のことを思い出してるうちに、信号が変わって忍さんと別れた。
そしてしばらく歩いて、時計塔の下に着く。
特に話すことも無く、淡々と。
明王に軽く手を振って踵を返し、来た道を帰ろうとすると
「A」
珍しい。
明王からあたしを呼び止めるなんて、雪でも降るんじゃないかな。
「うん?」と白い息を零しながら振り返ると、明王も白い息を吐いてこっちに近づいてくる。
そして目の前でとまると、じっとあたしの顔を見つめる。
「お前…なんか変じゃね」
「そう?いつも通りだよ」
「……何か、隠してね」
「…あー、………うん」
そう言って首を傾げながら微笑む。
明王には全部バレちゃうんだなぁ。
大きくため息を吐いて、明王の方へ少しずつ近づいていく。
明王の目の前まで行くと、急に緊張して怖くなって、目を泳がせたり意味もなく雪を蹴ってみたり。
少し間を置いて、ようやく顔を上げて口を開く。
「…好きなんだ、明王のこと。すごく、…」
どうせフラれるなら、笑って終わらせようとした。
だけどなんでか、目の奥が熱くなって唇が震える。
だからもう喋るのはやめようと思った。
これ以上ヘタなこと言うと、明王を困らせるし、関係が崩れるのが嫌だった。
「…ごめん」
そう微笑みながら言って今度こそ早歩きで来た道を戻る。
フラれると分かっていたのに、なんでこうも胸が痛いのか。
雪が降り始めた。
明王があたしを呼び止めるなんて、珍しいことしたせいだ。
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さすらいの作者(プロフ) - 不動かっけえ!!萌えた(^q^)これからも頑張ってください (2019年3月30日 21時) (
レス) id: bfb05cfe75 (このIDを非表示/違反報告)
くまちー*(プロフ) - シナシグさん» もちろんです！ありがとうございます！！ (2019年3月30日 21時) (レス) id: d38e851373 (このIDを非表示/違反報告)
シナシグ(プロフ) - いつもくまちーさんの小説すっごい楽しみにしてます!!あのリクエストって現在受け付けてますか?もし受け付けていて大丈夫そうでしたら雨宮太陽君をお願いしたいです!!これからも更新頑張ってください!!応援してます!! (2019年3月26日 23時) (レス) id: 6c368ece55 (このIDを非表示/違反報告)
文鳥(プロフ) - あ、ヤバい。明王カッコよ。あ、すみません！文鳥と申します。不動大好き人間でs((キモ あー、とにかく凄いおもしろかったです！！ (2019年3月11日 20時) (レス) id: 0fb2e44201 (このIDを非表示/違反報告)
くまちー*(プロフ) - 月宇さん» ありがとうございます！ 月宇さんも、受験頑張って下さい！ (2019年3月9日 6時) (レス) id: d38e851373 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くまちー* | 作成日時：2018年7月16日 22時
