042：外の景色は ページ43
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やだ
どこ行くの
なんで
いつ帰ってくるの
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どうして
……連絡とれなくなるの？
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「そっか、……わかった」
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静かな四月の夜
不思議なくらい丸い月
音のない時間に耐えきれずに
今にも出てきそうな感情を
アルコールと一緒に流し込んだ
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ダイキ「(あなた)、ごめん……あのさ」
「バースデー成功するといいね」
ダイキ「……っ、」
「ダイキのイベント、成功するといいね」
一瞬だけ
眉尻を下げたダイキと目が合った
声にならないため息が
二人の間に流れて
カラン、と
テーブルに置いていた缶が
足元に落ちて
ダイキ「……うん」
どんどん外の景色は
暗くなる気がした
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「んじゃ、おやすみ」
ダイキ「(あなた)、」
その場を抜けようとする私は
ダイキに手首を捕まえられたけど
「……どうしたの？」
もう、振り向けなくて
ダイキ「いや、あの……」
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「……おやすみ」
ダイキの手から逃げた私は
缶を持ったまま
ダイキ「……、」
背を向けて
吸い寄せられるように
自分の部屋に戻った
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「はぁ……」
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ねぇ、ダイキ
さっきの私は
ちゃんと笑ってた？
ちゃんとダイキのこと
応援できてたかな？
……そんなこと思うと
隙をついて
色んな感情がこみ上げてきて
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「……っ…………、」
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抑えてた感情も気持ちも
全部、雫になる
「ダイキ……っ……」
もっと早く素直になって
もっと早く甘えてれば
「ごめんね……」
なにか、変わってたのかな
なにか、進めてたのかな
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缶を置いて
ベッドに倒れ込んだ後は
気づいたら夢の中で
窓から知らされる明かりに
意識を取り戻す
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取り戻せない時間と気持ちを
抱えたままカーテンを開けると
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残酷なくらい
外の太陽は笑っていた
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作者名：▼SOLA | 作成日時：2019年4月3日 11時
