偶然.7(さとみside) ページ9
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「おはようございます、桃園さん」
「おー、おはよ」
「朝からすいません!この書類確認お願いします」
「どれどれ。…ん、大丈夫だと思うよ」
職場について10秒で数人の部下に囲まれた。
もう毎朝の恒例行事といっても過言ではない。
仕事に集中しているとあっという間に時間は過ぎ、もう昼の合図が鳴った。
「桃園さん、今日のお昼どうされるんですか?」
「僕らと一緒にどうですか?おいしいところ知ってるので!」
「うーん…昼は一人で過ごしたいかな。悪い」
「あっ、いえいえ!ではまた午後から」
「おう」
昼まで人に囲まれるのはごめんだ。疲れる。
スマホで近くのカフェを調べると、すぐに場所が出た。
内装も綺麗、レビューも悪くないし、ここにするか。
「___苺の住処、ここだな」
写真通り綺麗な店だな。通うかも。
ドアを開けるとカランと鈴の音が鳴った。
「いらっしゃいませ、こちらにどうぞ。…ん?」
入ってきて突然、店員に顔を見つめられる。
な、なんだよ。俺はお前みたいなチビ知らねえぞ。
「もしかして…!ねぇなーくん!」
チビはカウンターに居る店員に駆け寄った。
「どしたの莉犬くん。接客しなきゃダメだよ…え、」
「……あ…」
「さとみくん?さとみくんだよね!?うわぁ久し振り〜!」
「え、じゃあやっぱりなーくん!?マジか〜!!」
店員はなーくん。俺の高校時代の後輩だった。
こんな所で再会するとは思わず、お互いに驚きが隠せない。
「なーくんここでオーナーしてんの?凄いな…え、このチビは?」
「チビ!!?」
な「ww赤瀬莉都くん。俺は莉犬くんって呼んでるよ」
莉「さとみさんの事はなーくんから教えてもらいました!仲が良かった先輩だって」
「そうやったんか。なんかチビって言ってごめんなw…さとみでいいぞ。俺も莉犬って呼ぶし」
莉「ほんとですか?じゃあ…よろしく、さとちゃん!」
な「二人も仲良くなってくれて嬉しいなぁ」
カラン
また新しい客が来たっぽい。
莉犬が接客に向かう。
ドアから一番遠い席に座ったから会話は聞き取れないけど、莉犬の声のトーンで楽しそうな事が分かる。
な「注文聞いてなかったね(莉「何にする?」」
「『じゃ、カフェオレで。…ん?』」
席は遠くても、ハモった事がはっきり分かった。
今一番聞きたくない声と。
「『…』」
な ん で こ こ く ん ね ん
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アセロラスープ(プロフ) - Topaz トパーズさん» コメントありがとうございます!テストボロッボロでした…(´;ω;`) (2021年6月30日 7時) (レス) id: e39de8ea05 (このIDを非表示/違反報告)
Topaz トパーズ - ゲーム実況の時の「さとみと?ころんと?」ってやつの夢主ちゃんが入ったバージョンが面白かったですwテスト頑張ってください!!お互い頑張りましょう! (2021年6月30日 6時) (レス) id: 09b28cb614 (このIDを非表示/違反報告)
アセロラスープ(プロフ) - 1人でニヤニヤしてるヤバい奴さん» そうですよね!それぐらいの仕打ちが必要ですよね!応援ありがとうございます! (2021年6月27日 22時) (レス) id: e39de8ea05 (このIDを非表示/違反報告)
1人でニヤニヤしてるヤバい奴 - 私もテストが擬人化されたら斬り刻んでますかね…頑張ってください! (2021年6月27日 22時) (レス) id: 3429c88509 (このIDを非表示/違反報告)
アセロラスープ(プロフ) - とうふのタルトさん» ほんとにテストは敵です、擬人化されたら絶対ぶん殴ってます☆応援感謝です! (2021年6月7日 9時) (レス) id: e39de8ea05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アセロラスープ | 作成日時:2021年4月26日 23時