【忍たま】魔界之小路先生が通販で失敗したことから始まるお話 ③ (ページ17)

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あの時の真相？の段ページ17

村長「う～ん、そうだねぇ…」

Aの問いを受け、村長は少し考えた。というか、言葉を選んでいたのかもしれない。

村長「Aちゃんぐらいの年齢で、しかもそれだけ身体・精神レベルが高いにも関わらず突出した特徴がないとすると…正直、授かっていないと思ってもらった方がいいかもしれないね。」

「やっぱり、そうですか…」

何となく、村長の声色が落ち込んだ気がした。数年前に父から同じようなカミングアウトをされたAからしたら、「まぁ、そうだよな…」ぐらいの気持ちだったけれど。

村長「でもね、私はどうも気になるんだ。これまでも能力を持たなかった者がいない訳ではないのだがね、一族からの追放という掟が無くなってから数えると君が最初。そして君は忍びの方に拾われ、その身体能力を生かせる道を見つけた。

…巡り合わせ、というのでしょうかね。Aちゃんはその類のことを引き寄せる力が強いように思えます。」

「…運がいい、ということでしょうか？」

村長「そういうことかもしれませんし、そうじゃないかもしれません。」

村長ですら確証を得られないことだなんて。だったら私に分かるはずがない。

村長のその言葉で、Aは余計混乱を極めてしまった。

「ん～…」

そんな話の中、山ぶ鬼が沈黙を破るかのように声を上げた。

山ぶ「あ、でもでも！Aさん、他にも村長さんに聞きたいことあるんでしたよね！？あの、急に水が出てきたって話！」

Aは今の話に気を取られて(正直)忘れかけていたが、それは村に帰ってきた本来の目的でもあったこと。山ぶ鬼の話に、村長は興味を示した。

村長「急に水…それは何の話でしょう？」

「あ、実は…」

村長「なるほど…」

しぶ「それって、どう考えたって普通に起こることじゃないと思います！」

ふぶ「だから、もしかしたらそれがAさんの能力なんじゃないかって！」

ドクたま達の期待の声を聞きながら、村長は考え込んだ。確かに普通に起こることではない。そのような能力があるのならまだしも、いきなりそんなことが、しかもタイミング良く。

村長は「少しお待ちください」と声をかけると、A達から一旦離れて本棚を漁り始めた。