・ ページ36
文「勝負ありか」
小平太を解放(?)したのち、Aは自身の怪我を確認した。
「あ〜七松君と戦ったときに2つもつけちゃった。やべ、ピンチじゃん…」
ルール上、Aはあと1つ傷がついたら負けということになるが、
留「あの攻防で傷2つか…」
他の人からしたら、むしろ2つで済んでいることに驚きである。それくらい、2人の戦いは長く激しかった。
伊「次は、僕たちかな」
留「そうだな」
「まだ2組目かよ…」
まぁ自分で決めたルールなんだけどさ…と言い聞かせる。その間留三郎は鉄双節棍を、伊作は小平太と同じく苦無を構える。
留「行くぞ!勝負だ!」
よくわかんないけど、留三郎はヌンチャクみたいなやつをブンブン振り回している←
「なんか疲れちゃったよ、自爆したい」
留「それはさせねぇよ!」
「ひえぇ」
さすが戦い好きの留三郎、簡単には逃がしてくれないらしい。
鉄双節棍相手に苦無一つというのは少々苦しいものがある。しかも苦無を持つ相手がもう一人いるため、現在6年は組が優勢といった具合である。
そして、誰もが驚くことが一つ。
文「伊作に不運が降りかかっていない…だと…!?」
伊「ねぇ、傷つく」
不運大魔王と呼ばれる伊作がここまで何事もなく戦いを進めている。普段不運であることと戦いをあまり好まない性格が無ければ伊作の技は正確で無駄が無い(と作者は思っている)。
伊「わぁ!?」
留「伊作!」
「よそ見しなーい」
気をそらせようとAは伊作の足元に向けて手裏剣を打った。伊作はそれをかわしたものの不意打ちだったため声を上げて驚いてしまい、さらにそれに反応した留三郎に隙が出来てしまった。
そして例のように、手の甲にピッと小さく傷をつけた。
「何か、同室君を利用するようなことしてごめんね。わざとじゃないの」
留「いや、油断した俺が悪い」
伊「わぁ!?」
「今度は何!?何もしてないんだけど!」
不運に見舞われていない伊作とタイマンで戦える、と内心ウキウキしていた矢先、またも伊作の悲鳴が聞こえた。
どうやらいつの間にか転がっていた焙烙火矢を踏んでしまったらしい。
「大丈夫?捻挫したんじゃない?」
伊「はは、慣れっこだから大丈夫さ」
尻もちをついている伊作にAが手を差し出し伊作を立たせようとする。
…が、どうやらお互い考えていたことは同じであった。
25人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
乃花おむ子(プロフ) - いちごもんすたーさん» わわわ!ありがとうございます!お互い頑張りましょう……! (2021年9月14日 6時) (レス) id: 3538425ae0 (このIDを非表示/違反報告)
いちごもんすたー(プロフ) - コメントありがとうございます…!今乃花おむ子さんの作品も途中までですが拝読しているところです!これからも更新がんばります!! (2021年9月13日 23時) (レス) id: c5f21f47da (このIDを非表示/違反報告)
乃花おむ子(プロフ) - テンポ良くて読みやすいのでサクサク読んでしまった……!更新楽しみにしてます、無理のないように頑張ってください!! (2021年9月13日 17時) (レス) id: 3538425ae0 (このIDを非表示/違反報告)
いちごもんすたー(プロフ) - 秋産まれさん» コメントありがとうございます…!すごく励みになります! (2021年9月4日 12時) (レス) id: 9d6884059d (このIDを非表示/違反報告)
秋産まれ(プロフ) - 面白いです! (2021年9月4日 7時) (レス) id: b236fc8679 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蓮生 | 作成日時:2021年8月30日 15時