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文次郎side
「てか、この人形は一体…」
八「忍たまに似せて作った人形なのだが、どうやらこいつらはこれを乱太郎だと勘違いして迂闊に動いたようだ」
「風鬼お前、ふぶ鬼という素晴らしい息子がいながらこんなことを…!?」
風「そ、それは誤解だ。私は何があってもふぶ鬼を見捨てたりなんか…!」
…さっきから八方斎に詰め寄ったりいきなり茶番をかましたり、一体何なんだこいつは
長「…八方斎は、首領なのにくノ一に尻に敷かれてるのか」
伊「やっぱり、随分しっかりしているみたいだね〜」
八「え、君たち話聞いてる…?まぁよい、Aはしばらくの間こいつらを見ててくれればいいから。どうせここから出られないだろうし、話し相手にもなってあげなさい」
「はいはい」
そう返事をしてそのくノ一はようやくこちらに視線を寄こした。と思ったら…
「は、はは…」
とてつもなく不自然な愛想笑いをされた…いや、さっきまでの勢いはどうしたんだ
八方斎は「じゃ、頼んだぞ」というと風鬼と一緒に牢から出て行き、残されたくノ一はというと「は〜どっこいしょ…」と、10代らしからぬ掛け声とともに、俺たちから少し距離を取って壁にもたれて座り込んだ
Aside
八方斎様に頼まれて、今忍たま6年生を見てるという仕事をしているのだけれど…
「帰りてぇ…」
何度でも言う。私は今日ここ最近では珍しい休日だったのである。特に予定は無かったものの「今日は何をしようか」と考えて時間が過ぎていくだけでも楽しいと思えるほど貴重な休日だったというのに…
それだけではない
今私の目の前(正確には視界の端の方)には、勝手に同期だと思っている忍たまの6年生がすごい険しい顔をしている
前回発狂をお見せしただけにお忘れの方もいらっしゃると思うが、私は初対面の人と話すのがそこまで得意ではない
変装なりなんなりしていればそこそこ演じられるため気にしないのだが、「馬酔A」という私本人になるとどうもその性格が出てしまうみたいで
数日前は乗り気で忍術学園に向かっていたじゃないか、という声も聞こえそうだが、あの時の私は忍術学園の壁となり天井となり空気となり、と完全に存在を消して忍たま達を拝みに行こうと思っていた。ので、その工程をすっ飛ばしていきなり目の前(正確には視界の端の方)にするのとでは全く訳が違う。
大人しくしようと思っていたが、一つ気になることがある
「あの…矢羽音ならもう少し静かにしたほうがいいかと」
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乃花おむ子(プロフ) - いちごもんすたーさん» わわわ!ありがとうございます!お互い頑張りましょう……! (2021年9月14日 6時) (レス) id: 3538425ae0 (このIDを非表示/違反報告)
いちごもんすたー(プロフ) - コメントありがとうございます…!今乃花おむ子さんの作品も途中までですが拝読しているところです!これからも更新がんばります!! (2021年9月13日 23時) (レス) id: c5f21f47da (このIDを非表示/違反報告)
乃花おむ子(プロフ) - テンポ良くて読みやすいのでサクサク読んでしまった……!更新楽しみにしてます、無理のないように頑張ってください!! (2021年9月13日 17時) (レス) id: 3538425ae0 (このIDを非表示/違反報告)
いちごもんすたー(プロフ) - 秋産まれさん» コメントありがとうございます…!すごく励みになります! (2021年9月4日 12時) (レス) id: 9d6884059d (このIDを非表示/違反報告)
秋産まれ(プロフ) - 面白いです! (2021年9月4日 7時) (レス) id: b236fc8679 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蓮生 | 作成日時:2021年8月30日 15時