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文次郎side
ドクタケ城が怪しい動きをしているということで、我々6年生で数日にわたり調査することとなった。
場所はドクタケの出城が建設されているという森。
今朝になってその森にドクタケ忍者隊が接近してきているということで警戒はしていたのだが、1年は組の乱太郎を模した(と思っていた?)人形に引っ掛かり、全員がこの牢へと入れられてしまったのだ。
まさか全員がドクタケに騙されてしまうとは…こんなところで足止めを食らっているバヤイではないというのに…!
風「八方斎様、Aを連れてきました」
八「風鬼、ご苦労だった」
我々が八方斎と言い争っている所へ、風鬼の声が聞こえた。そして声の元を見ると、見たことの無い女子も一緒に立っていた。もしや…
仙「ドクタケでは見たことの無い顔だが…」
文「あいつがかねてから利吉さんがおっしゃっていた、新入りのくノ一か」
実は、今回ドクタケ城を偵察するにあたってその若きくノ一についても合わせて情報を得ようとしていた。あの利吉さんが「敵に回すと少々厄介」とおっしゃっていた張本人の登場だが…
「八方斎様、私今日は休みだとあれほど…」
…開口一番がこれか、思ったのが正直。少し緊張がゆるんだのを見ると、他の6年も拍子抜けしたようだな
八「いやほんとごめん!今日の分の給料ちゃんと出すから、ね?」
「へ〜、予算に組み込んだ覚えのない牢を作っておいて、本当に出してくれるんでしょうねぇ?」
ほう、新人にして、この城の予算管理まで任されているのか。随分、このくノ一におんぶにだっこのようだな
八「…さ、さすがはAじゃな!この出城の設計を把握しているとは」
「そんなおだてに乗るとでも?で、どれほど予算オーバーしたんですか?」
八「…ま、まぁほんのちょっとじゃ、大したことはない」
「ちょっとなんですね。良かった〜じゃあその分は八方斎様の給料から引いとけば間に合いそうですね」
八「ちょ、それだけは…!」
…敵とはいえ、今ならこのくノ一に同情する。今俺の周りにいる委員長も、我々会計委員会から平気な顔で予算をもぎ取ろうとするやつらだからな
それも、甘酒屋ら菓子の材料やら活動に関係のないようなくだらんことで!
この辛さを分かってくれそうなやつがついに現れるとは…!この状況ながらに非常に感動している
伊「…なんか、文次郎が何かを嚙み締めているようなんだけど」
留「訳の分からん奴だ」
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乃花おむ子(プロフ) - いちごもんすたーさん» わわわ!ありがとうございます!お互い頑張りましょう……! (2021年9月14日 6時) (レス) id: 3538425ae0 (このIDを非表示/違反報告)
いちごもんすたー(プロフ) - コメントありがとうございます…!今乃花おむ子さんの作品も途中までですが拝読しているところです!これからも更新がんばります!! (2021年9月13日 23時) (レス) id: c5f21f47da (このIDを非表示/違反報告)
乃花おむ子(プロフ) - テンポ良くて読みやすいのでサクサク読んでしまった……!更新楽しみにしてます、無理のないように頑張ってください!! (2021年9月13日 17時) (レス) id: 3538425ae0 (このIDを非表示/違反報告)
いちごもんすたー(プロフ) - 秋産まれさん» コメントありがとうございます…!すごく励みになります! (2021年9月4日 12時) (レス) id: 9d6884059d (このIDを非表示/違反報告)
秋産まれ(プロフ) - 面白いです! (2021年9月4日 7時) (レス) id: b236fc8679 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蓮生 | 作成日時:2021年8月30日 15時