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小指の兵隊 ページ1
昔からさ、幼馴染のナタリーちゃんが好きだったんだ。
僕は勿論、所謂思春期の少年少女がするみたいに照れ隠しした。
僕が一方的に意識しすぎていたんだ。
察しのいい方はもうわかっているよね。
そうだよ、君が予想しているみたいに!
ナタリーちゃんはどうやらボーイフレンドができたらしいんだ。
や、でも僕だって告白したんだよ?
え?僕?
僕のことなんて知っても嬉しくも面白くもないんだよ。
ああ、話を戻そう。
で、ボーイフレンドの事なんだけど。
優しい男の子だよ。
そばかすがでろんといっぱいあって、厚底眼鏡に出っ歯のくせっ毛。
僕の方が格好いいはずなんだけど。
彼はすっごく優しいんだ。
僕が誹謗中傷したって、謝るだけ。
もう、惨めじゃないか。
僕は男なのに。
男だと信じて疑わないのに。
僕はマリア。
報われたいのは本当の僕。
僕が何をしたってお馬鹿で理解力のないナタリーちゃんは気付かない。
僕が男だと信じてやまない限りは。
☆
小指の兵隊
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