条件、そのよん ページ4
今日はどうやら宮治氏の調子が悪いらしい。
先程体育館を通りかけて気づいたこと。
何だね、いつも私に色恋沙汰について細かく聞いてくるのに。
って…ああ。
そういえば今日は喋ってないな。
雨の日頭痛だからあんまり話しかけないで、っていうのをかどなくんこと角名倫太郎と話していたんだった。
もしかしてだが聞いていて遠慮しているのかもしれない。
遠慮しているのならば気の利く奴だなぁ、と思う程度で。
さて、お茶でも買いに自販機行くか、と意気込んだはいいものの。
必殺不器用を発揮し現在落としたお金を拾っています。
下敷きもそうだけど平べったい物が落ちると拾えないのが事実。
そして地獄を作りに来たかバレー部男子ィ!!
ンー、ぶっちゃけだけど宮ツインズ近づいてますねぇ??
「お、隣の太ももさんや」
な に そ れ
「何、侑知ってたんだ」
「当たり前やん、太もも最高やて話題になっとるんやで知らんわけない」
何故にドヤ顔〜!!
消えたい〜!
なんてふざけていないで引き続けでお金を拾おうとする。
けれどそこにはなくて。
隣にいつの間にかしゃがんでいた宮治氏の手の中にあった。
「ありがとう」
そう言って手を伸ばせばその手を掴まれる。
「なぁ、付き合うなら器用な男のがええやろ」
まぁ、私不器用だからね。
「うん」
「俺案外器用やし、選んでもええよ」
とだけ言って私の手のひらにきゅ、と小銭を乗せた。
私はそれを日が落ちるまで見ていたらしい。
(角名倫太郎談)
57人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いぬお(プロフ) - フッ素さん» ありがとうございますぅ!! (2020年3月13日 21時) (レス) id: 6790399aa0 (このIDを非表示/違反報告)
フッ素 - めっちゃすこ。無理のないように更新頑張って下さい!!(`・ω・´)ゞ (2020年3月13日 20時) (レス) id: 4714b789db (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ